[職場闘争]4・28南部春季統一行動 全1日ストライキで協会前情宣行動を決行!

2023年4月28日(金)、週の中程は雨模様の東京ではあったが、“It’s fine today”「本日ハ晴天ナリ」…と、本当に気持ちの良い青空が広がっていた。
今日は南部地区労働者交流会の4・28南部春季統一行動、日本知的障害者福祉協会(浜松町)→学研(五反田)と2現場を貫く社前抗議行動、“山手線外回り”行動で闘った。
昨年末の年末情宣以来になる現場行動で、当日、当該組合員は全1日の指名ストライキ全1日の指名ストライキを決行、南部労組・福祉協会として通算19回目の現場行動を敢行したのであった。

8時30分から福祉協会事務局のあるKDX浜松町ビルの正面と裏手の二手に分かれ、福祉協会闘争の経緯、そして2020年・2022年に東京都労働委員会で締結した和解協定を協会が“速やかに”遵守・履行する様に訴えた情宣ビラ『JAID UNION News No.19』を通勤途上の労働者に配布。多くの人々が手に取ってくれた。

ところが、KDX浜松町ビルの警備会社の警備員が、本現場行動に結集した仲間に対し、「敷地内に立ち入ったら警察を呼んでもいいと協会から言われている」と言い、その警備員は我々にカメラを向けたのだった。
又候、2017年の年末情宣で協会がやった様に、警察権力による弾圧を目論んでいるとは!とんでもない“ソーシャルワーク実践”団体である。

この様な協会のあからさまな敵対行為も発覚したが、ビラ配布後、集まってくれた全都の闘う労働者・障害福祉関係者の仲間と共に、9時30分から集会を開始した。
当該組合員から経過報告として、組合加入・団交要求から、団交からの末吉事務局長の逃亡、労働委員会闘争の和解決着後の協会との団交報告、そして、2013年に起こった末吉事務局長による暴行パワハラの事実を隠蔽したいが為に協会が主張していた珍妙な“リクツ”を団交で事実上撤回させた事を報告した。


2016年、突如、言いがかりとしか言いようのない「始末書」提出を求められました。とても受け入れられることではないし、職場のあり方に批判的な人間に対する嫌がらせとしか思えない、そして、福祉協会事務局でこれまでも何人かがやられたように、これをネタに退職勧奨でも受けるのかな?次は自分か?と思い、地域合同労働組合である東京南部労働者組合に加入し、加入通知と団交要求書を協会に送って、組合活動が始まりました。
この始末書の件は第2回団交で事実上撤回させ、以降、就業規則のデタラメな変更経緯や三六協定未締結の違法残業を暴いてきたわけですが、2013年の就業規則改定が行われた際に、労使協議もなく、法令で定められた手続きも無視し、しかも周知義務もされない明らかな労働基準法違反に私が強く抗議したら、今の事務局長の末吉、当時事務局次長が逆ギレして私に掴みかかってきて、他の職員の前で1時間以上にわたって暴言を浴びせ、吊るし上げを行いました。しかも、その2013年の就業規則改定では新たにハラスメント禁止規程が新設されたのです。その施行日に事務局長・事務局次長が就業規則違反・非違行為を行っているんですね。

さて、これについての団体交渉で事実確認と経緯説明を末吉事務局長に求めたのですが、言い逃れができないと踏んだ末吉事務局長と協会は2016年7月の第3回団交から組合との団体交渉を拒否、逃亡して現在に至っております。
これについても、組合からは不誠実団交としてその都度、抗議をしてきたのですが、協会は、団体交渉は末吉を糾弾する場ではないなどと、正当な労使交渉を「糾弾」とすり替えて、末吉事務局長の団交からの逃亡を正当化しようとし、居直っていました。

組合と話し合い・交渉する気がなく、真っ当な説明責任も果たさない不誠実団交、加えて当該組合員が組合に加入したことを契機に始まった嫌がらせ行為に対し、私たちは2018年2月に東京都労働委員会に不当労働行為を申し立てました。
労働委員会闘争では、組合員に対する不利益取り扱いと支配介入の件は、2020年3月に一部和解となり、不誠実団交の件は2020年後半から和解協議に入り、和解か救済命令かどちらに転ぶかわからない流れでしたが、和解協議決裂だと命令を出さざるを得ないと都労委に勧告を受けた協会は、2020年12月に末吉事務局長には団交に出られない“特殊な事情”があると言い出し始めました。
どう考えてもその場しのぎの言い訳としか思えないものですが、私たち組合も最大限譲歩し、今後、協会が然るべき責任者、当然のこととして事務局長が団交に出てきて誠実な交渉と説明責任を行う事を明記した和解案を都労委に提出し、その組合の主張の正当性が認められ、組合の和解案をベースに2022年1月20日に約4年に及ぶ労働委員会闘争が全面和解決着となりました。

都労委での和解協定締結後の初の団交、第15回団体交渉が2022年3月7日に行われました。本団交の主要な議題は、和解で示された協会側の団交出席者として、これまで団交から逃亡している末吉事務局長が団交に原則として出席することとされた和解協定に従い、本団交に出席しなかった末吉事務局長の今後の団交出席について協会の見解を質しました。末吉事務局長の団交出席に当たっては、組合側も配慮を行うという譲歩の経緯もあるのため、本団交に末吉事務局長が出席しなかったことは“止む無し”としました。

そして、第16回団体交渉が同年9月9日に行われました。今回も末吉事務局長は団交に出席しなかったため、たとえ末吉個人にどんな事情があろうとも都労委での和解協定に従い、事務局長の団交出席に向けた取り組みを協会に要求しました。末吉事務局長の例の事情について、協会顧問弁護士からその現況報告があり、団交そのものよりも労働組合に対してわだかまりがあるとのことでした。しかし、それならばなおのことタチが悪いでしょう。事務局長が労働組合を嫌悪し、組合との交渉の場に出て来れないなどということは、社会権として保障されている人権である労働基本権を全く理解できていない証左です。障害者の福祉の向上・増進を目指す日本知的障害者福祉協会の事務局が人権理解ができていないとは笑い話にもなりません。

それから5か月後、第17回団体交渉が2023年1月27日に行われました。末吉事務局長の事情については相変わらずで、実質的な進展は見られませんでしたが、協会はいくつかの対策や条件提示を行いました。そこで私たち組合は、それに協会が取り組む時間的な猶予も考え、3か月後に和解協定の履行・遵守の確認のために団交再開を要求したところ、「監査がある」「理事会がある」というような理由で2か月以上も団交日程を先延ばしにしてきたのです。
就業時間中に団交しているわけでもないし、そうしろと言っているわけでもありません。就業時間後に1時間半から2時間程度行う団交を行うことができないなどということが正当な理由になりますか? 不合理な団交の先延ばしは、正に不誠実団交そのものです。協会に対しては組合から抗議文を送り、協会はしぶしぶ2週間程度団交日程を早めた回答をしてきましたが、協会の労働基本権の軽視、都労委に不当労働行為を申し立てられた事実に対する反省の色は皆無と言わざるをえません。

昨今の団交での少しの成果ではありますが、2022年4月から、いわゆる「パワハラ防止法」が施行され、協会も「職場におけるハラスメントの防止に関する規定」なるものをインターネット上にあるどこか拾ってきて急ごしらえで作ったんですが、2013年の末吉事務局長によるは暴行パワハラ事件では、そのような行為を目撃したという証言があるにもかかわらず、協会は末吉事務局長の暴行・ハラスメント行為を「無かった」と結論づけています。
その理由というのは「(当該組合員が)警察や病院に行かなかったから暴行パワハラはなかった」というトンデモな珍論奇説を協会は都労委でも主張していました。私たち組合は、ハラスメント防止規定を実効あるものにするために協会に対してその具体的な制度の策定を要求し、併せてこの珍論奇説の見直し・撤回を求め、第16・17回団交で、他の職場等でのハラスメント問題の解決事例や取り組み、厚生労働省の職場のハラスメント防止指針を根拠に、それがいかに珍妙な主張であるかを指摘しました。元々無理筋な主張だったことから、答えに窮した協会はその主張を事実上取り下げざるを得ませんでした。ハラスメントのない職場環境を整備する気があるなら、こんなバカげた主張などできないはずです。当然の結果です。

こういう現状ではありますが、我々組合の粘り強い職場闘争によって少なくとも労働法令を遵守させるなど、前進を勝ち取って来てもいます。しかし、これまで述べたように、末吉事務局長の団交逃亡の居直り、組合要求とその成果を完全否定して開き直るなど、協会の組合敵視・嫌悪姿勢は相変わらずです。

明日からゴールデンウィークが始まります。連休真ん中の5月3日は憲法記念日です。日本国憲法が1947年5月3日に施行されたことによります。憲法第28条には労働三権が謳われています。しかし、憲法より先に労働者の権利が謳われた法律があります。それが労働組合法です。
現行の労働組合法は1949年に改正された法律ですが、その前身の労働組合法は、労働者の団結権を保障し、労働組合の健全なる発達を助成することを目的に、1945年12月に公布されました。
適正な労働条件を確立しようとする労働者の自主的な団結と、使用者・権力者による不当な権力濫用から労働者の基本的人権を守る運動、戦後の日本の民主主義の要となるものが労働組合であったからです。

日本知的障害者福祉協会はソーシャルワーク実践団体を標榜しているのですから、社会福祉の全国団体として労働者の権利や人権、民主主義を守らなければならないはずです。警察権力によって組合活動を弾圧させようとするなど、それがソーシャルワーク実践を標榜する団体のやることでしょうか?言語道断です!
まずは足元から、日本知的障害者福祉協会が労働組合を敵視しない、嫌悪しない、労働者の権利を守る姿勢を明確に示すまで、私たちは職場で闘いは続けます。今後ともご支援よろしくお願いいたします。
以上、当該からの闘争報告とさせていただきます。」


続いて、結集してくれた5団体5名の仲間からの連帯挨拶と南部労組執行委員長からの決意表明があった。
連帯挨拶は、協会会員施設である社会福祉法人同愛会東京事業本部・日の出福祉園の労働組合、三多摩合同労働組合・ゆにおん同愛会分会で、南部労組特別執行委員として協会の団交にも参加しているH氏。障害福祉サービスの訪問系サービスを行なっている社会福祉法人幹福祉会の労働組合、三多摩合同労働組合・幹福祉会分会のK氏。予備校閉鎖による解雇撤回を果敢に闘っている連帯労組・武蔵学園hのY氏。精神障害当事者であり医療観察法ネットのY氏と重度身体障害のある当事者の鈴木敬治氏は、東京都八王子市の滝山病院での看護師による患者への暴行・虐待事件から、同様に知的障害者施設で起こっている絶えることのない虐待事件を取り上げ、先ずは全国団体である日本知的障害者福祉協会事務局の職場の改善を求める抗議の発言があった。

いつもの様に、現場行動の最後はシュプレヒコールで締め括った。

シュプレヒコール!(よし!)
福祉協会の不誠実団交を許さないぞ!
福祉協会の組合敵視を許さないぞ!
福祉協会の警察権力介入策動を許さないぞ!
末吉事務局長は団交に出て来い!
団交に出て来て、説明責任を果たせ!

シュプレヒコール!(よし!)
全国の福祉労働者と共に闘うぞ!
全国の障害のある仲間と共に闘うぞ!
福祉協会職場闘争に勝利するぞ!
職場闘争で仲間の団結を勝ち取るぞ!
南部労組・福祉協会は闘うぞ!

シュプレヒコール!(よし!)
南部労組は闘うぞ!
南部交流会は闘うぞ!
三多摩合同労組・幹福祉会分会の仲間と共に闘うぞ!
三多摩合同労組・ゆにおん同愛会分会の仲間と共に闘うぞ!
連帯労組・武蔵学園の仲間と共に闘うぞ!
重度障害者の生活と介護保障を勝ち取るぞ!
精神障害者の保安処分の強化を許さないぞ!
医療観察法を廃止させるぞ!

シュプレヒコール!(よし!)
争団連の仲間とともに闘うぞ!
地域合同労組の仲間とともに闘うぞ!
全都・全国の仲間とともに闘うぞ!
全ての仲間の闘争に勝利するぞ!
南部労組・福祉協会は闘うぞ!
職場闘争に勝利するぞ!
闘うぞ! 闘うぞ!! 闘うぞ!!!

我々は予定通り10時30分に終了し、次の現場、東京ふじせ企画労働組合による五反田の学研ホールディングス社前集会に向かったのであった。

本日、末吉事務局長が休みを取る予定であった事は前から判っていたが、もしそうではなかったとしても、我が組合が現場行動を行なっている事を事務局内の「走狗」からの通報で、終わる迄何処かに雲隠れしていただろう。
これを協会が組織的に行なっているならば、前述した警察権力介入策動とも併せて、労働者の権利を蔑ろにした組合敵視・組合嫌悪そのものであり、その様な組織が人権と社会正義を支持するソーシャルワーク実践団体と言えるのだろうか?
協会会長の井上さんは、就任当初は協会をソーシャルワーク実践団体云々と称していたが、最近はとんと聞かなくなった。この様な協会事務局の有り様で言うのも烏滸がましいと思ったのか、朱に染まればなんとやら…で初心を忘れてしまったのか。本日の現場行動で末吉を直撃できなかった事以上に悲しむ可き事ではある。

最後に、朝早いにも拘らず、4・28南部春季統一行動の第1現場である福祉協会前集会・抗議行動に結集してくれた34名の仲間に感謝を申し上げます。

…The end

[職場闘争]4・28南部春季統一行動 全1日ストライキで協会前情宣行動を決行!」への2件のフィードバック

  1. 次回団交は残念ながら参加できませんが、次々回は必ず参加します。それまでには、協会側から末吉事務局長の団交出席の一定の目途が示されていることを願っています。引き延ばし作戦は自分たちの首を絞めるだけだということを協会に分からせましょう!

    返信
    1. jaidunion 投稿作成者

      コメントありがとうございます。また、連帯挨拶ありがとうございました。
      約束事の一つも守れないのは、協会のデタラメぶりも度が過ぎています。
      その挙げ句に団体行動権(ストライキ・組合活動)を抑え込もうと警察に頼るとは!さすが、この前まで「警察や病院に行かなかったから、暴行パワハラはなかった」と主張して恥じなかった団体だけあります。

      返信

へ返信するコメントをキャンセル