投稿者「jaidunion」のアーカイブ

品川区集会室使用規制違法裁判(第1回口頭弁論)のお知らせ

私たちは東京都南部地区在勤の労働者で結成された地域合同労組の東京南部労働者組合(南部労組)です。

これまで私たち組合は、品川区の区民集会所を利用してきましたが、2016年に品川区は団体登録の更新を求め、団体構成員全員の個人名簿の提出と「品川区民以外の利用は認めない」旨の要求を行い、事実上の利用制限を課してきました。これまでは団体の事務所が品川区にあれば利用できていたにもかかわらず、です。私たち南部労組の組合員は品川区民だけではありませんし、労働組合の集会の性格上、全都・全国の労働者も参加するものです。

このような個人名簿の提出や区民以外の参加を認めないなどという品川区の対応は、プライバシーの侵害であることも明白な上に、公の施設の利用を妨げてはならないことを規定した地方自治法第244条に反する不当なものであり、集会・結社の自由、検閲の禁止、通信の秘密を謳った憲法第21条に対する重大な侵害です。これまで、品川区の区営集会所の利用制限について品川区に情報公開を要求し、利用制限の撤廃を求めて、品川区民・集会所利用者に抗議ビラ配布やアンケート調査を行っておりましたが、2018年12月18日、南部労組を当事者として、品川区を相手に訴訟を提起しました。まずは窓口で登録申請手続きを受け付けないことに対し、「不作為の違法行為」として訴える内容です。

2018年6月、新宿区のデモ公園使用規制が新聞記事等でも焦点化したように、この間公園や集会室など公共施設の使用規制が、他区においても一気に進んでいます。憲法違反であり、違法な集会・デモ規制を許さず、戦争と治安管理強化の攻撃に対する抵抗ラインを共につくりあげていきましょう!

品川区集会室使用規制に対する不作為違法確認等請求訴訟の第1回口頭弁論は以下の通りです。

【日 時】2019年3月5日(火)午後1時30分~
【場 所】東京地方裁判所 803号法廷

多くの労働者・市民の皆さんに傍聴を呼びかけます!

…The end

[集会報告]2・9刑法全都実 総会・集会「職場と過労うつ体験―休職・復職など―」【後編】

前編からの続きで、次の発言は東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会の当該組合員から。すなわち私の鬱体験である。
告知でも記したように、確かに抱えていた仕事は結構あって、切羽詰まっていたのは確かだが、自分自身「過労」で鬱になったという自覚はないし、随分前のことでもあったので、果たして集会テーマに沿った話ができるかわかりませんよ…とは全都実のYさんに伝えていたが、最悪な状況を現在は脱しているので、復職と寛解に向かった体験ならば、ということで引き受けた。

三合労・鶯啼庵のM氏の様な現在進行形の切実で聞くのも辛い体験談ではなく、自身が自己流で行ったセルフケアと国が主導するメンタルヘルス対策について思うことでお茶を濁した感は否めないが、このブログをご覧になっている鬱でどん底にいる誰かの役に立てればと思い、折角なので(結構頑張ってまとめたから ^^;)発言内容を掲載したい(長文です)。 続きを読む

[集会報告]2・9刑法全都実 総会・集会「職場と過労うつ体験―休職・復職など―」【前編】

東京では今冬、初めて本格的な雪の降る中、2019年2月9日(土)13:30から、中野商工会館大会議室に於いて「2・9刑法改悪阻止!保安処分粉砕!全都労働者実行委員会 総会・集会」が開催された。
「刑法改悪阻止!保安処分粉砕!全都労働者実行委員会」(以下、全都実と略)は、「医療観察法廃止!全国集会」(以前の集会報告記事はこちら)の主催団体「医療観察法を許すな!ネットワーク」に参画しているので、その活動は屡々報告は耳にしていたものの、実はこの会に参加するのは初めだった。…が、参加者の顔ぶれを見るといつも他の集会や争議現場でお会いする労働組合の方々で、ほとんど知らない方はいなかった。(笑)

今回の総会は・地域東京・中部地域労働者組合のIさんの司会で、基調報告は連帯労働者組合の組合員であり、精神障害の当事者でもあるYさんであった。
基調報告は、障害者差別・優生思想等の障害者を取り巻く問題や昨年、再犯防止策を巡って障害当事者から批判が相次ぎ、結局改正案提出見送りになった精神保健福祉法改悪の再上程阻止の運動、心神喪失者等医療観察法による予防拘禁・保安処分、法制審議会少年法・刑事法部会での保護観察処分強化、再犯防止推進法反対、2020年東京五輪に向けた治安強化の問題等々、広範囲に亘り、とてもここでは紹介しきれない。
今後、本組合掲示板ブログでも、いくつかトピックスをピックアップしてご紹介できればと思う。

さて、集会部分は「職場と過労うつ体験―休職・復職など―」と題し、鬱で休職し(職場復帰を果たした)当事者である、三多摩合同労働組合・鶯啼庵と東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会の当該組合員2名からの提起であった。 続きを読む

[閑話休題]労働問題2編〜『さぽーと』2019年1月号から〜

『さぽーと』2019年1月号の特集は「医療との連携を考える―ライフステージ・生活場面において―」
障害福祉と医療を結ぶ諸課題を、乳幼児期・児童期・青年期・高齢期のライフステージ毎に整理した実践的論考によって整理し、又、医療的ケア児の在宅訪問看護に携わる看護師から見た地域生活の可能性等、障害のある人達の命を守るには福祉と医療の連携は不可欠であると常々感じているところなので、本特集は大変興味深い記事であった。

特に訪問看護は私自身あまり知識がなかった所為もあり、医療的ケアを必要とする子供達と親御さんの苦労に新たな視点と、それに熱意を持って取り組む看護師の具体的なケアとマネジメントの実践には驚くばかりであった。
医療的ケアの必要な人たちの健康に生きる権利を可視化し、医療格差のない未来に繋げて行ければ良いと思う。

さて、他にも見るべき記事があり、奇しくも本号には今時の労働問題について2編が専門家の視点から論じられている。本記事では大まかにご紹介し、ぜひ本号を手に取ってじっくり読んでいただきたい。 続きを読む

[告知]不当労働行為救済申立 第8回調査期日が決まる

2019年1月17日(木)の不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第7回調査で第8回調査期日が決まった。
次回期日は以下の通り。

【期 日】2019年3月19日(火)
【時 間】10:00〜
【場 所】東京都労働委員会(調整室・審問室・控室) 東京都庁第一庁舎南(S)棟 38F 

もう1回調査が入るとは想定外だったが、労働委員会委員の諸事情もあり、また、争点や審問での証人の再調整を行わなくてはならない為、致し方無いところ。年度末・年度始めは協会も組合も多忙な為、慌しいまま審問に突入するのは賢い選択ではないだろう。
しかし、労働委員会闘争は長期戦とは知っていたが、調査段階で第8回に迄及ぶとは…。; ;

協会の不誠実団交・組合敵視、協会事務局職員と労働者の権利確立の為に、我々はテッテー的に闘うぞ!

…The end

[職場闘争]不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第7回調査報告

不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第7回調査が、2019年1月17日(木)10:30から東京都労働委員会審問室において行われた。協会側は協会顧問弁護士とO常任理事、古屋総務課長、三浦政策企画課長。我々組合側は当該組合員の他、南部労組の仲間6名が集まってくれた。

証人出席の審訊でどう協会の不当労働行為を言論戦の中で展開できるのか、次回はいよいよ審問へという最後の調査である為、労働委員会に我々組合にこれまで提出して来た書面や証拠類で不当労働行為事実の十分な理解を得られているのか、これが最後の機会かと思うと、此れ迄に無い緊張感で臨んだのであった(当該は。他の組合員は今日はそんなに心配することはないよと言ってくれたが)。 続きを読む

[告知]2・9刑法全都実 総会・集会「職場と過労うつ体験―休職・復職など―」

当該組合員は30代に鬱を発症し、2ヶ月の休職(病休)を経、周囲の人達の助けもあって、何とか職場復帰することが出来た経験がある(当時は)。現在も時折通院して、睡眠薬や抗不安薬を処方してもらい、服用しているが、幸いにも嘗ての様な症状には悩まされていない。

以前から、お会いする度に自身の精神疾患や服用していた精神科薬について話が盛り上がる間柄(笑)だった「刑法改悪阻止!保安処分粉砕!全都労働者実行委員会」(全都実)のYさんから、今度の全都実集会で当該が鬱から快復に向かい、職場復帰を果たした経緯をお話し頂けないかとの依頼があった。
急性期でどん底だったのは随分昔の話ではあるし、必ずしも“過労”が原因で鬱状態に陥った訳でもないので、どうしようかと思ったが、私で良ければ…ということで引き受けることにした。
…と言う訳で、「過労うつ」に限った話題提供や大した体験談はできないが、発言する機会を与えて下さったので、此処に告知致します。

総会での保安処分関連の現状と提起や三多摩合同労働組合・鶯喘庵の方の発言の、“おまけ”として、自分の経験を御清聴頂ければ幸いです。
お時間がありましたら、是非御参集下さい。


2・9刑法全都実 総会・集会「職場と過労うつ体験―休職・復職など―」

 全都実は2018年も医療観察法廃止の闘いを継続するとともに、法制審議会少年法・刑事法部会に対する抗議の闘いに取り組んできました。法制審議会は、全都実総会を開く2月にも答申が出されるかもしれない状況にあります。総会部分で今後の闘いをどうするかの案を提起してご意見を伺いたいと思っています。

 集会部分は、このところ取り組めていなかった精神障害者と職場の問題として、過重な仕事からうつを発症、休職という経験を持つ全都実加盟組合の組合員お二人からご自身の場合を話していただき、それぞれの組合メンバー他参加者で交流、意見・情報交換ができればという企画です。

 多くの方のご参加をお待ちしています。 —— 2・9集会呼びかけビラから

【日 時】 2019年2月9日(土)13: 30~17: 00

【場 所】 中野商工会館大会議室(東京都中野区新井一丁目9番1号) JR中野駅北口から徒歩7分

【参加費】 500円

【内 容】 総会・基調報告他 集会「職場と過労うつ体験―休職・復職など―」(提起 三多摩合同労働組合・鶯喘庵当該/東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会当該)

【主 催】 刑法改悪阻止!保安処分粉砕!全都労働者実行委員会(東京都板橋区板橋2-44-10-203 北部労法センター気付)


当日の報告記事はこちらから。

To be continued…

[職場闘争]髭を生やすかどうかは個人の自由!〜大阪市同様の日本知的障害者福祉協会事務局のお寒い人権感覚〜

2018年6月27日(水)に行われた不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第3回調査で、日本知的障害者福祉協会は、申立人組合員が髭を生やしていることから「会員の前には出せない」と、業務外しをされても当然と言わんばかりの馬鹿げた主張を行った。この件については以前の記事で、「ひげ」裁判で原告勝訴した判例も例示し、批判させてもらった。

此処に来てまた画期的な「ひげ」裁判の判決が報じられた。
2019年1月16日、髭を生やしていることでマイナス人事評価を受けた大阪市営地下鉄の運転士が大阪市に対して計450万円の損害賠償を求めた訴訟で、計44万円の支払いを命じる判決が大阪地裁で下されたのだ(「ひげ禁止訴訟で運転士勝訴、大阪市に44万円賠償命令」共同通信 2019年1月16日15時45分)。 続きを読む

書評『ゆかいな認知症—介護を「快護」に変える人—』

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『ゆかいな認知症—介護を「快護」に変える人—』講談社現代新書 2018

ノンフィクション作家・フリージャーナリストの奥野修司氏が認知症当事者の人達を取材した『ゆかいな認知症介護を「快護」に変える人(講談社現代新書 2018を読みました。この本には認知症初期の人たちのエピソード12話が収められています。
書名には「ゆかいな認知症」とありますが、別に認知症が「ゆかいな」訳ではなく、認知症でも生き生きと過ごしている人達のお話と、そんな当事者達に寄り添って共に生きている人達の「快護」の物語です。

本組合掲示板ブログをご覧になっている知的障害のある人達を支援する人ならばおわかりと思いますが、その人の抱える障害は一義的に定義できるものではないし、言うまでもないことですが、障害の有無に拘らず、その人がその人らしい感情や意志、自尊心を保ち続けていることには変わりありません。
しかし、知的障害のある人と接したことのない人達もそうですが、認知症を抱える人と接したことのない多くの人の認知症(者)観は、数年で人格変化や徘徊、退行、寝たきりになり、意思疎通が出来なくなるといった重症期の臨床像によるものがほとんどではないでしょうか。本書に登場する認知症当事者の語る言葉や想いから、それが認知症の一面だけを見た誤解や偏見であることを我々に教えてくれます。
また、本書に登場する当事者の方々の抱える認知症は、若年性アルツハイマー型認知症やレビー小体認知症、脳血管性認知症と様々あり、また「できること」「できないこと」の生活の困り感も十人十色だと言うこともわかります。 続きを読む

謹賀新年 〜Feliĉan Novjaron!〜

first sunrise 2019 600mm

2019年の初日の出

あけましておめでとうございます

旧年中は我が組合への多大なるご支援をいただき厚く御礼申し上げます。本年も引き続きご厚情賜りますようお願い申し上げます。
生きづらさを抱えるみなさん、闘う労働者のみなさんの前進と勝利、そして、戦争や搾取、差別、雇用不安のない平和な社会が世界に訪れるようにがんばりましょう!

2019年1月1日

東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会
組合員一同