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[職場闘争]不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第5回調査報告

不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第5回調査が、2018年10月9日(火)10:30から東京都労働委員会審問室において行われた。協会側は協会顧問弁護士とO常任理事、古屋総務課長、三浦政策企画課長。我々組合側は当該の他、南部労組の仲間4名が集まってくれた。この日も4時間の時限ストライキを通告して労働委員会闘争に出席した。
この日、同日同時刻、協会事務局では作文コンクール選考委員会が開催されていた。己の不始末の所為で、東京都労働委員会で「日本知的障害者福祉協会事件」の審査が行われているにも拘らず、泥被り・汚れ役を他人に押し付けて、この選考委員会には井上会長も出席することから、役員にはいい顔したいのかな? 今回も末吉事務局長は出て来なかった。

今回の第5回調査は結論から言うと、堂々巡りの労使双方の主張のぶつかり合いと労働委員会の和解協議への固執のため、全く前進がなく、我々申立人にとっては時間の浪費以外の何物でもなかった。なので正直取り立てて報告すべきことはない。9月28日に届いた協会の回答書もこれまでの自主団交でのやり取りや答弁書に記載された以上のものではなく、それらには準備書面で既に反論し尽くし、現時点で公に出せる証拠もほぼ出し尽くしているものだ。という訳で今回はこれにてお終い、次回の調査期日は…としてもいいのだが、意外にも本組合掲示板ブログの更新を楽しみにして、読んでくださっている奇特な方々もいらっしゃるようなので、あまり書くことはないが奮起一番、協会の一部主張と労働委員会の審査指揮について批判させてもらう。 続きを読む

日本障害者協議会(JD)「“碍”の常用漢字化についての要望」に思うこと

編集者稼業をしていて、ここ十数年来多く見られる「障害」の「害」の字を平仮名にして「障がい」とする交ぜ書き表記。個人的にはどうしても違和感が拭えません。
「害」という漢字にはnegativeなイメージがあるため、「がい」と平仮名書きにしたいという気持ちはわからなくはないので、月刊誌『さぽーと』では、原則として「障害」表記を使用しますが、敢えて表記を統一せず、基本的にその執筆者の意向にまかせています(その記事・論文の中で字句の統一が取れていればOK)。
しかし、本来「障害」の「害」は本字の「礙」または俗字の「碍」であり、「障礙(障碍)」は「しょうげ」(呉音)と読む仏教用語*が元の様です。

* 釈迦は我が子に「羅睺羅(ラーフラ)」=“障碍”と名付けたとか。

また、白居易の漢詩「春日題乾元寺上方最高峰亭」

危亭絕頂四無鄰  危亭の絶頂では四方に相接するものがなく
見尽三千世界春  三千世界の春を見晴るかす
但覚虚空無障礙  ただ上空に遮るもののないことを知り
不知高下幾由旬  その高さは計り知れない
廻看官路三条線  首を廻らせて都大路を眺めれば三本の線に過ぎず
却望都城一片塵  振り返って城市を望めば一片の塵に過ぎない
賓客暫遊無半日  客はここでしばらく遊んでも半日と滞在せず
王侯不到便終身  王侯は一生やって来ることもない
始知天造空閑境  初めて知った天の造ったこの閑静な境地は
不為忙人富貴人  多忙の人や富貴の人のために造られたのでないことを

この中に「障礙」の言葉が見られます。本来の意味での使われ方ですね。 続きを読む

[職場闘争]不当労働行為審査中も御構い無しの組合員への排除攻撃 part 1 〜抗議並びに釈明要求〜

不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 4回調査が行われた2018年8月30日(木)、同日同時刻、協会では、第2回「月刊誌『さぽーと』の在り方に関する検討会」という会議が13:30からあった。
この会議、2017年の監事監査(「平成」28年度)で指摘された歯止めのかからない「研究会員」(会員施設所属職員の購読者を協会ではこう呼ぶ)の減少に対処するべく設けられた特別会議である。普段の編集出版企画委員会(『さぽーと』編集会議)では、各号の企画を練るため、『さぽーと』誌の基本的な編集方針から、販売促進に向けての営業方法まではなかなか議論できないのが現実だ。
現在進行中の会議なので、その議論の内容は詳らかにはできないものの、その発足経緯からして、会議の開催準備に、当該は無論のこと編集実務者を排して行われていることは、協会事務局の組織・業務遂行の在り方(最早『さぽーと』誌の在り方以前に)に問題を感じるものであり、不当労働行為の傍証として、申立書の補充として経過説明にも加え、労働委員会にも提出させてもらった。 続きを読む

[日々雑感]「組織の統制(?)・ハラスメント職員研修」について

随分時間が経ってしまったが、以前本掲示板ブログのこちらの記事で取り上げた、財務省前事務次官の記者へのセクハラ発言を受けて、2018年5月9日、幹部約80人を対象に、弁護士(菅谷貴子氏)を講師に迎えて、財務省でセクハラ防止研修が行われた。冒頭、講師から「財務省の感覚と世の中の常識が非常にずれている。対策をしっかりやっているというアピールのためにこの研修会が開かれているとしたら、それは全く意味がない」とヒジョーに辛辣な言葉から始まったようだ*。尚、「セクハラ罪はない」という暴言を吐いた麻生太郎財務大臣はこの研修会には参加していない。

* こちらの新聞報道(朝日新聞「財務省でセクハラ研修 講師「世の中の常識とズレてる」2018年5月9日)も参照。

さて、以前本掲示板ブログでは、協会の末吉事務局長の“暴言暴行パワハラ事件”についての回答書や不当労働行為救済申立書に対する答弁書にあった、当該組合員が「病院や警察に行かなかったから暴行は無かった」等という戯言を揶揄・批判させてもらったが、いくら組織防衛や保身の為とは言え、「世の中の常識とズレている」ことを言っているのは協会も同様であり、以前行われた全協会事務局員を対象にしたハラスメント研修は全く活かされていないんじゃないか?と思わざるを得ない。…という訳で、その、以前行われた協会事務局のハラスメント研修について紹介してみたい。 続きを読む

「障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なのか」〜ビデオニュース・ドットコムより〜

前回記事で取り上げた問題が、インターネット配信専門のニュースサイト「ビデオニュース・ドットコム」の中の番組「マル激トーク・オン・ディマンド」で取り上げられ、放送されました。ゲストは日本障害者協議会(JD代表の藤井克徳氏です。実に時宜を得た企画です。
無料視聴できるのはダイジェスト版ですが、それでも中央省庁・地方公共団体の障害者雇用「水増し」問題や障害者雇用、障害者の普通に暮らせる社会への氏の見解の一端を窺い知ることができる良番組ですので、ぜひ(できれば有料会員登録して全編も)ご視聴ください。

“そもそもこの人たちは、障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なことなのかを本当に理解しているのだろうか。

中央省庁の8割が、雇用している障害者の数を水増ししていたという。

去年の段階で、国の行政機関の障害者雇用率は法律で定められた2.3%をクリアしているとされていた。しかし、厚生労働省は8月28日、去年6月1日時点で国の33行政機関の障害者雇用率が実際は1.19%にとどまっていたことを公表した。実際に雇っている障害者の数が、法律が要求している数よりも3,396人分不足していたことになる。水増しは地方自治体、立法府、司法にまで拡がっていた。

42年前に障害者の法定雇用率が定められてから、民間企業は雇用率を達成するために努力を続けてきた。制度が導入された当初の雇用率は1.5%だったが、去年の実雇用率は1.97%まであがってきていた。一定の規模を超える民間企業に対しては、法定雇用率が達成できない場合、不足分に対して「障害者雇用納付金」の名で一人あたり5万円のペナルティまで課されているが、行政機関については、性善説が前提にあるため、ペナルティは設けられていなかった。そもそも率先して障害者雇用を推進する立場にある行政機関で不正が行われていたことは想定外のことであり、障害者たちに一様に大きな衝撃を受けている。

日本障害者協議会代表で自らも視覚障害がある藤井克徳氏は、中央省庁が水増しをしてきたことで、障害者の雇用機会が奪われてきた現実があると指摘する。実際、公務員試験で上位の成績を修めながら採用されなかった障害者もいる。

藤井氏はまた、政府がこのような不正を行っていると、政府が発表するデータが信用されなくなることも懸念する。結果的にここまでの日本の障害者の雇用をめぐる政策は、水増しされたデータを元に実行されてきたことになり、その正統性さえ揺らぎかねない。また、民間企業を指導する立場である省庁がこのようなことをしていては、民間企業も本気で障害者雇用を進めようとしなくなることが危惧されると、藤井氏は語る。

今年4月から、障害者の法定雇用率は民間企業2.2%、国・地方公共団体等は2.5%に引き上げられた。しかしこの数字は現在、日本の人口全体に占める障害者の割合が7.4%であることを念頭に置くと、依然としてかなり低い水準にとどまっていると言わざるを得ない。藤井氏はその背景には、効率や生産性を理由に障害者を排除する考えが根強く残っていると指摘する。

障害者雇用は、障害者にとっての安定した収入の場を保証するだけではなく、職場環境をより働きやすいものに変え、仕事の内容に豊かさと幅を持たせる効果がある。障害者が生きやすい社会は当然、健常者にとっても生きやすい社会になるからだ。ことに政策を立案する立場にある政府機関では、政策決定過程に当初から当事者である障害者が参画していることが、実効性のある政策を作成する上でとても重要になる。

障害者がともに働くことにどういう意味があるのか。なぜ、障害者を雇うことが社会にとって重要なことなのか。障害者問題に長年取り組んできた藤井氏と、社会学者の宮台真司、ジャーナリストの迫田朋子が議論した。”

──「障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なのか」マル激トーク・オン・ディマンド 第909回(2018年9月8日)より

…The end

[日々雑感]国及び地方公共団体の障害者雇用率「水増し」問題を許してはならない!〜知的障害者の雇用義務化を巡る経過と共に〜

今から20年くらい前、日本知的障害者福祉協会の事務局が東京都港区西新橋にあった頃、私は通勤に営団地下鉄丸ノ内線利用し、霞ケ関駅で降りて、事務所まで14~5分の道程を歩いて通っていた。
朝の丸ノ内線の車内では当時の厚生省児童家庭局障害福祉課のW専門官とよく一緒の車両になった。W専門官は『AIGO』(現・『さぽーと』)誌の編集会議にもたまに出席してくださっていたし、厚生省への原稿依頼の際、電話でお話をしていたが、私は、当時は(今も)“ペイペイ”(自虐的に使っているのではなく、かつて面と向かって言われた→詳細はこちらを)だったので、私が「愛護協会」の事務局員だとは気付いてはいなかったようだった。

そして、いつも乗っている車両には、肢装具を身に着け、杖を突いている身体に障害のある女性も乗っていた。丸ノ内線は主要ターミナル駅に停まる為、通勤ラッシュが凄まじく、その女性はさぞ大変だったろうと思う。実際、発車停車でよろけて倒れ、気付いた他の乗客らがシートに座らせたり、私も体を支えてあげた事があった。彼女は私と同じく霞ケ関駅で降りていたようだったが、何処に行くのだろう?何処に勤めているのかな?と気になっていた。
そんなある日、用事があって(当時は…ここ数年来“仕事では”厚労省の合同庁舎に入館したことがない、事情は本ブログの他の記事からご察しください)厚生省の入る中央合同庁舎5号館の高層階行きエレベータに乗ったら、彼女が行き先階ボタンのパネルの前にある丸椅子に座り、乗客の行き先階ボタンを押す係をしていたのだった。彼女は厚生省(?)のエレベーターガールだったのか!と謎が解けたと同時に、中央省庁もこのように障害のある人を雇用しているんだなと思ったものだった。

さて、本題に移る。 続きを読む

[告知]不当労働行為救済申立 第5回調査期日が決まる

2018年8月30日(木)、不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第4回調査があり、日程調整により第5回調査期日が決まった。協会から和解可能な条件案を提示され、“遂に”和解交渉に入るか、決裂するかが決まるのではないかと思われる。

【期 日】2018年10月9日(火)
【時 間】10:30〜
【場 所】東京都労働委員会(調整室・審問室・控室)
東京都庁第一庁舎南(S)棟 38F 

この間、新編集委員会体制や特別委員会に関して、第4回調査期日の告知で懸念した通りの状況になったが、協会も突っ込まれるポイントを増やしてどういうつもりなんだか…。

第5回調査の日程調整の際に、「10月9日の10:30からで」ということで協会側は頷いていたが、あれ?その日は協会で「作文コンクール選考委員会」があるんじゃないのかな?と思い、労働委員会委員を挟んで、使用者側席にいる協会の面々に問いかけたが、O常任理事は「こちらを優先するので」と宣っていた。いやいや、あなたは兎も角、末吉サンのその日の都合はどーなんですか?ってことなんだが。またしても、事務局長のくせに、自分の所為でこういう事態になっているというのに労働委員会から逃亡する気か? 当事者が出て来て直接労働委員会に釈明を行った方が労働委員会への心象も良くなるだろうし、争議長期化を避けるためにもいいんじゃないかな。

協会の不誠実団交・組合敵視、協会事務局職員の労働者の権利確立の為に、我々はテッテー的に闘うぞ!

…The end

[職場闘争]不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第4回調査報告

不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第4回調査が、2018年8月30日(水)13:00から東京都労働委員会審問室において行われた。協会側は協会顧問弁護士とO常任理事、古屋総務課長、三浦政策企画課長。我々組合側は南部労組の仲間6名が駆け付けてくれた。

前々回の2回調査、前回の3回調査において、労働委員会からの和解提案に従い、労使双方から和解可能な条件を其々提出するということで、6月27日の第3回調査では、先ずは協会から不誠実団交に係る“今後の団交ルール”提案が書面で組合に交付され、それに対し、組合が検討した上で、組合側の求める団交ルールを提案。不利益取扱い・支配介入については、“職場内でのコミュニケーション改善・円滑化”提案に基づき、組合が検討・意見集約を行う段取りだった。…とその前に、この2ヶ月間のやり取りを記してみよう。 続きを読む

埋めるな!辺野古 沖縄県民大会に呼応する8・11首都圏大行動 集会&デモ

南部労組・福祉協会の組合活動とは直接関係ありませんが、昨年の8・12首都圏行動、今年の2・25首都圏大行動6・9集会に引き続き、当該組合員が実行委員として関わっている沖縄反基地闘争集会&デモを告知いたします。

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政府・沖縄防衛局は、新たな米軍基地建設のため、8月に美しい辺野古の海に土砂を投入すると発表しました。
辺野古・大浦湾は262種の絶滅危惧種を含む5,800種以上の海洋生物が生息する豊かな海です。この夏にも埋められようとしているところは、ジュゴンの食料の海草がたくさん生えている、いわばジュゴンの餌場です。貴重なサンゴも確認され、浜はウミガメの産卵場です。埋め立てれば、それらの貴重な生物はすべて生き埋めにされてしまいます。このままでは、取り返しがつかないことになってしまいます。
一方で、大浦湾の底はマヨネーズ状の軟弱地盤で、活断層の存在も明らかになりました。そこに米軍基地を建設することは大変危険なばかりか、工事費のさらなる増大が予想されます。当初の工事費試算は3,500億円でしたが、現在は1兆円を超える予想です。「森友の8億円」もそうですが、これらはすべて税金です。
また、辺野古には54.52メートルの「高さ制限」を超える建造物が多数あることが報道されました。そこには、沖縄の子どもたちが通う学校や民家も含まれます。政府はこれをも無視して、違法な工事を強行しようとしています。
止めるのは、今です。
沖縄では、8月11日に奥武山公園で大規模な県民大会を計画しています。首都圏の私たちも、これに呼応して、沖縄と同時刻にアクションを起こします。多くの皆さんの参加を呼びかけます。(呼びかけビラから) 続きを読む

[集会報告]7・16間接強制・損害賠償攻撃に反対する第6回全国集会〜民事執行法改正の問題点を中心に〜

2018年7月16日(月祝)18:30から、東京都南部労政会館において「7・16間接強制・損害賠償攻撃に反対する第6回全国集会」が開催された。
この度の全国集会では、現在法務省法制審議会で議論されている改正民事執行法の問題点を、弁護士の宇都宮健児先生にお話しいただくことがメインテーマであったので、市民運動の集会や「希望のまち東京をつくる会」主催の「うつけんカフェ」などで私が個人的に何度かお会いしている宇都宮先生に、わずかばかりの繋がりではあったが、実行委員会と宇都宮先生とのスケジュール調整役を担うことになった。

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