投稿者「jaidunion」のアーカイブ

西谷敏「橋下市政と公務員・公務員組合」〜『月刊全労連』2012年10月号「特集 橋下政治の分析と批判」から〜

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『月刊全労連』2012年10月号

かつて、「大阪都構想」を旗印に掲げ、大阪で躍進した「大阪維新の会」の首魁橋下徹は、2011年に大阪府知事の職を辞し、大阪市長に就任しました。
橋下が真っ先にやったことは大阪市職員とその労働組合への攻撃でした。大阪市の公務員の問題を市職員の労働組合の問題に転嫁し、市職員に対する数々の労働強化政策を打ち出してきました。橋下が行った公務員・労働組合への攻撃の違法性は言わずもがなですが、ここで問題なのは、それを支持する“市民”の存在です。橋下は“民意”を味方につけて、市職員組合を攻撃してきたのです。

橋下ような労働組合を敵視する使用者がそれに共鳴する“市民”の労働者観や労働組合観を共有し、公務員や公務員労組を攻撃している事態は大阪市に限ったことではありません。改革を旗頭に掲げて、公務労働者の人件費削減やリストラを図る首長が“市民”の喝采を持って迎えられることはマスコミで報じられることもあるので、いくつかの事例を思い起こされる方もいらっしゃることと思います。

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[連載]“ひとり”でも闘う!! 労働者強靭化計画【肉体改造 編】その 1

“ひとり”でも闘う!! 労働者強靭化計画
肉体改造 編その 1

〜連帯労働者組合・大道測量機関紙『愛の讃歌』52号(2017年4月10日発行)から転載〜
連帯労働者組合・大道測量のO氏から機関紙の『愛の讃歌』にコラムを書いてほしいと依頼を受けて、半ばふざけて書いてしまった雑文を一部改変して転載します。書いていたら長くなったので、2〜3回にわけて連載にしてもらいました。あらかじめ言っておきますが、大してオチはありません。(笑)

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[職場闘争]4・20南部春季統一行動 協会前情宣行動に40名の仲間が結集!

2017年4月20日(木)、今日は南部地区労働者交流会の4・20南部春季統一行動日本知的障害者福祉協会(浜松町)→JXTGホールディングス(品川)→学研(五反田)と3現場を貫く社前抗議行動、またの名を“山手線外回り”行動だ。(呼びかけビラはこちら
8時30分からの福祉協会事務局のあるKDX浜松町ビル前には早くも続々と全都の仲間が集まって来た。ゼッケン・腕章・組合旗と幟旗を掲げ、これまでの協会情宣の規模を上回る人数と熱気に浜松町2丁目界隈は騒然となり、朝の通勤の労働者も目を見張り、多くの仲間が今日のために用意した情宣ビラを手分けして配布してくれ、ビラは吸い取られるように、人々の手に渡っていった。

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[職場闘争]改正男女雇用機会均等法、改正育児・介護休業法に伴う就業規則改定案が示される〜育児・介護休業等規則編〜

前回取り上げた就業規則改定案に引き続き、細則である育児・介護休業等規則改定案はさらに大きな問題を抱える変更が加えられている。法改正による育児・介護休業や子の看護休暇、介護休暇の弾力的な運用は法に準じた最低基準を満たすもので、概ね妥当な変更であるが、ハラスメント防止措置を読んで驚いた。なんと、ハラスメント防止責任者を事務局長にし、窓口担当者を課長代理にしているのだ!
本組合掲示板(本ブログ)の記事を読んでいただいている方ならご存知の通り、現在、我が組合が主要議題として追及しているのは、2013年4月の末吉事務局長(当時は事務局次長)の当該組合員への暴行暴言・パワーハラスメント事件である(本人は感情的になっていて覚えていないとのこと)。しかし、この出来事に対して当事者であり事務局責任者である末吉は協議に応じようともせず、2016年7月20日の第3回団交から逃亡、居直りを決め込んでいる。そして、末吉事務局長の代わりに、のこのこと団交に“書記”として出席しているのが課長代理連中である。その中でもかつて不当労働行為(労組法7条1)発言を平気で行い、組合敵視著しい水内事業課課長代理もその窓口担当者に含まれるとはどういうことか?

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[職場闘争]改正男女雇用機会均等法、改正育児・介護休業法に伴う就業規則改定案が示される〜就業規則編〜

改正男女雇用機会均等法、改正育児・介護休業法が2017年1月1日に施行された。それに伴い、協会の就業規則も改定されることが2017年2月の職員会議「事務局調整会議」で予告され、4月3日の職員会議で事務局職員に就業規則改定案と育児・介護休業等規則改定案が提示された。
法改正で何が変わったのかはすでにご存知の方も多いかと思うが、詳しくは厚生労働省のweb siteのこちらこちらをご覧いただきたい。また、日本労働組合総連合会(連合)のweb siteに簡単な改正のポイントが示されている。

別件だが、協会事務局職員の給与は国家公務員の給与に準じている。以前、「国家公務員退職手当法の一部を改正する法律」(平成26年法律第107号 平成27年4月1日施行)により、協会事務局職員の「職員退職手当規程」も変更されるはずであったが、なぜかほぼ1年経過した後に“密かに”変更されていた。たまたま、当該組合員が事務局規程を閲覧していて見つけ、2016年4月18日の第1回団体交渉で追及したところ、そのときはまだ団交に出ていた末吉事務局長が「そこの改正がわかって取り急ぎ変えたんですけども、そこは完全に失念してましたので、すみません。」と正直に認めていた(本当に失念していただけなのか疑問は残るが…)。これについても労働基準法に則った就業規則変更(労基法89条・90条)はされていないので、どのような手続きを経たのかはこれからの団交議題としていくが、それはさておき、今回は失念しなかっただけ良しとしよう。
しかし、この度の就業規則改定案も、これまた“?”が付くものであった。

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共謀罪がやって来る!―ターゲットは一般人!? 〜『週刊女性』2017年4月25日号から〜

南部労組・福祉協会は日本知的障害者福祉協会事務局の労働法規や労働者の権利に無知な困ったちゃん管理職とそれが引き起こしている労働問題の他、地域の労働運動・職場闘争、障害福祉などはもちろんのこと、政治的・社会的諸課題についても取り組んでいます。
そこで、目下の政治的課題は「共謀罪」法案粉砕!です。3月に「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案と称する「共謀罪」法案が閣議決定、国会上程されました。

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[告知]言論の場は開かれている

2017年4月3日の職員会議「事務局調整会議」において、情宣行動や情宣ビラ、組合掲示板での広報活動(本ブログのこと)など、我々の労働組合の活動に対して批判的な意見があったが、これらは労働組合の活動の一環としての自由な言論活動であるし、それに対しての批判も自由だ。
先の記事でも書いたことだが、我々の主張に嘘偽りはないし、日本知的障害者福祉協会自体を批判するものではないこと、そして、我々の主張は公共の利益に適うものであることは記事を読んでいただければわかるはずだ。

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[集会報告]3・25白梅争議勝利集会報告〜連帯白梅分会の闘いの軌跡〜

2017年3月25日(土)、台東区民会館で全労連・全国一般東京地本主催「白梅争議勝利報告&昭和ゴムの闘いに連帯する ’17春闘勝利交流のつどい」が開催された。各職場での春闘報告と併せ、約100名の参加者が勝利の美酒に酔いしれ、白梅争議の勝利和解を祝った。
就労継続支援B型事業所・知的障害者の作業所である「白梅福祉作業所」を運営する特定非営利活動法人せたがや白梅(東京都世田谷区)において労働組合員に対する不当解雇・雇い止め・不当労働行為・ハラスメントなどが行われていることを元全日本育成会職員のO氏やM氏から聞き、経営側と闘っている全労連・全国一般東京地本・連帯白梅分会(以下、白梅分会と略)の組合員の方々と昨年から情報交換を行ってきた。
NPOせたがや白梅で起こった労働争議は以下のような経過であった。

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[集会報告]第36回全国争議団交流会・交流集会報告と韓国サンケン争議本社デモ告知

第36回全国争議団交流会・交流集会が2017年3月5日(日)に目黒区下目黒住区会議室と目黒中小企業センターで開催された。初めての参加であった。前半は3分科会に分かれ、後半は全体集会。全体集会は全国から80名が結集した。
前半の分科会は目黒区下目黒住区会議室で、第1分科会「争議経験交流」、第2分科会「争議非合法化に抗して」、第3分科会「争議を辞さない合同労組運動」。第3分科会に参加した。

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[職場闘争]第5回団交報告 part 3 〜就業規則の改定経緯について/事業課課長代理の組合敵視について〜

就業規則の改定経緯について

2013年4月に協会が公益財団法人に移行する際に併せて変更された、就業規則の改定経緯についてはこれまでも団交議題に挙げ、第4回団体交渉において協会から驚くべき回答が示されたことは、以前の記事においてもお知らせした通りである。しかし、この回答書には十分な説明がなされていないのか、不手際を糊塗したいのか、いや、単に忘れているのかわからないが、疑問点があることをこのたびの団体交渉で指摘した。それは、2013年3月1日の職員会議「事務局調整会議」で職員に見え消し改定案で示されたものと、改定された就業規則が異なり、改定された就業規則に職員に説明なく勝手に1条項付け加えられていたからである。

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