生命倫理」タグアーカイブ

[集会報告]3・12あきる野市中央公民館主催・市民企画講座「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」と高裁勝訴判決その後

2022年3月12日(土)13:30〜16:00、東京都のあきる野市中央公民会主催・市民企画講座として、利光惠子氏(立命館大学生存学研究所 客員研究員)によるオンライン講演が開催された。

以前、本組合掲示板BLOGで本講座の告知をした時にも述べたことだが、この企画は東京都の知的障害者入所施設の施設の職員の方が、利光惠子氏執筆による、月刊誌『さぽーと』2020年8月号から12月号に5回に亘って連載された「優生思想と現代──強制不妊手術から考える──」を、障害福祉関係者に限らず、一般市民にも知ってもらいたいという熱意から、施設のある地域のあきる野市・日の出市民有志と共同で企画し、あきる野市中央公民館主催の市民企画講座として開催されたものであった。

当該組合員も月刊誌『さぽーと』のこの連載企画に関わっていたことから、市民企画講座の趣旨に賛同し、利光惠子氏と企画者との繋ぎ役をほんの少しだけ担わせてもらい、「優生思想を考えるあきる野・日の出市民の会」の尽力により、この度この講演が実現の運びとなった。 続きを読む

[集会報告]十思カフェ vol.95「メディア協働と社会的インパクト創出の可能性〜キャンペーン報道「旧優生保護法を問う」から考える〜」/問われる救済法と5・28仙台地裁判決

十思カフェ vol.95「メディア協働と社会的インパクト創出の可能性〜キャンペーン報道「旧優生保護法を問う」から考える〜」

IMG_06662019年5月23日(木)、たまたまチラシで知った中央区(東京都)が行っている社会貢献活動「協働ステーション中央」の「十思カフェ」に参加した。

中央区が行っている社会貢献活動促進事業を「協働ステーション中央」が仲介・サポートし、各非営利団体の様々な活動を官民共同で促進するという趣旨で活動を行っている様だが、初めての参加だった為、今一つ仕組みが理解出来ていないので、こちら中央区社会貢献活動情報サイトをご覧になって頂きたい。でも、なかなか素敵な取り組みである。
さらに素敵なのは、会場となった拠点施設の「十思スクエア」で、旧中央区立十思小学校(1928年築)をそのままに、外観も内装もとても趣があって、訪れるだけでも価値が有る建物だった。

001初めて参加する、協働ステーション中央が主宰の「十思カフェ」の何が私の興味を惹いたのかというと、第95回となる今回のテーマは「メディア協働と社会的インパクト創出の可能性〜キャンペーン報道「旧優生保護法を問う」から考える〜」で、ゲストスピーカーは旧優生保護法の強制不妊手術の実態を追い、報道していた毎日新聞東京社会部デスクの栗田慎一氏だったからだ。 続きを読む

[閑話休題]『さぽーと』2017年8月号 特集「津久井やまゆり園事件から1年が経過して─障害者の安心・安全を守るために─」を巡って

support201708

『さぽーと』2017年8月号 特集「津久井やまゆり園事件から1年が経過して─障害者の安心・安全を守るために─」

雑誌編集者稼業をしているとゴールデンウィークとお盆休み、年末年始の休みは印刷所や取次も休みになるため、休日があるのは嬉しいことだが、編集作業の日数が減り、タイトスケジュールにいつも頭を悩ませる。8月号は10日に納品・発送となったので、15日前後には全国の読者諸氏の手許に届くだろう。

そんな業界ネタの内輪話は兎も角、津久井やまゆり園での殺傷事件から1年経った。事件については、史上稀に見る凄惨な事件であり、忌むべき出来事であったことは今更説明を要しないだろう。1年が過ぎた今、各障害福祉団体の機関誌では事件を振り返る特集や記事が組まれている。各論者の観点も然る事乍ら、其々の団体の主張や編集方針が伺えて興味深い。
そして、協会でも『さぽーと』2017年8月号で「津久井やまゆり園事件から1年が経過して─障害者の安心・安全を守るために─」として特集を組んだ。津久井やまゆり園は協会の会員施設であり、協会は事業者の団体であることから、編集方針にも団体の特徴がよく表れている様に思う。

続きを読む