12月9日は「障害者の日」…国際障害者デー+障害者の日=障害者週間

2023年12月1日(金)、月例の職員会議(協会事務局では「事務局調整会議」と呼んでいる)で、度会常任理事から「今月は3日から9日が障害者週間で、いろいろなイヴェントがあります。みなさんも機会があれば参加してみてください」という話がありました。
今回の職員会議だけではありませんが、このような障害福祉関連のtopicsについて少しでも触れる“天下り”常任理事・事務局長は珍しい。

なんせ、以前の記事でも触れましたが、かつてのある協会の“天下り”は、本省(厚生労働省)に電話かけて「障害者週間っていつだっけ?」と聞いていた、恥も外聞もない有り様にはドン引きしましたが、これは論外としても雲泥の差です。

当たり前と言えば当たり前なのですが、協会事務局職員は他業種からの転職組も多いので(私もそうですが)知らない職員もいるでしょうから、目の前の事務仕事だけではなく、広く自分たちの仕事と社会の関わりに広く目を向ける意識を持ってほしい思いは私も同じです。

2年前に、12月3日の「国際障害者デー(International Day of Persons with Disabilities)」について触れた記事を掲載しました。*

*「今日は何の日? この1週間に何がある?~国際障害者デーと障害者週間~」

この国際デーは、1982年12月3日、第37回国際連合総会において、1981年の国際障害者年(International Year of Disabled Persons)の趣旨をより具体的なものとするために、障害の予防(Prevention)、障害者のリハビリテーション(Rehabilitation)、障害者の機会均等化(Equalization of opportunities)という3つの目標を掲げた「障害者に関する世界行動計画(World Programme of Action concerning Disabled Persons)」が採択され日に因み、1992年の第47回国連総会で、毎年12月3日を国際障害者デーと宣言したことに由来します。

この国際障害者デー以外に、日本国内では障害者の福祉に関する記念日・啓発行事があります。
日本国内では、かつて12月9日を「障害者の日」と法律で定めたものの、後に12月3日から12月9日を「障害者週間」と改定した経緯がありました。
この辺の事情について知っている人も今では少なくなっているかもしれませんので、30年間の協会事務局員人生の中で知り得た私の微かな記憶を元に、少々備忘録的なことを書いてみようと思います。

障害者の日(129日)

国際連合(国連)は、1976年の第31回国連総会で1981年を国際障害者年とすることを決議、加盟各国に障害者施策推進の取り組みを求めました。
日本政府はこれを受けて1980年3月25日に「国際障害者年の推進体制について」の閣議決定が行われ、内閣総理大臣を本部長とする国際障害者年推進本部が総理府に設置されました。
1981年の国際障害者年の当該年は官民共に各種の行事が執り行われましたが、その一環で1981年11月に国際障害者年推進本部が12月9日を「障害者の日」とすることを決定しました。

なぜ記念日を設定したのかというと、国連は上記の障害者に関する世界行動計画で「国家的な障害者の日を宣言すること」を加盟各国に要請していたからです。
なお、12月9日は1975年同月同日に国連で「障害者の権利宣言(Declaration on the Rights of Disabled Persons)」が採択された日に因みます。
その後、12月9日「障害者の日」は、1970年に議員立法で成立した「心身障害者対策基本法」改正により、1993年12月3日公布の「障害者基本法」第6条の2第2項で法定化されました。

長年愛用している“クッピー”のマグネットクリップ

日本政府の動きと併せて、民間障害福祉諸団体によって構成された国際障害者年日本推進協議会(推進協:当時の協会も構成団体の1つ)**は「12月9日障害者の日を国民の休日に」運動を推進、国会請願署名運動を展開し、「障害者の日」休日化推進運動では普及啓発のためにマスコットキャラクター“クッピー”も採用されました。

** 現在の日本障害者協議会(JD)の前身団体で、当時の会長は太宰博邦氏(元厚生事務次官・日本障害者リハビリテーション協会会長)。

国際障害者デー(123日)

と・こ・ろ…が、国連は一方で上述したように、1992年の第47回国連総会において、12月3日を国際障害者デーと宣言し、加盟各国に国際障害者デーの遂行を要請し始めたのでした。

「え〜?!」となって泡を喰った日本政府と推進協は頭を抱えたようで、当時若造(20歳代)だった私は「はぁ〜、そうなんですか(そういうこともあるんだな)…」という感想しか抱きませんでしたが、当時の状況はなんとなく覚えています。

障害者週間(123日〜9日)

こんな混乱(?)もあり、日本では1995年6月、国際障害者デーであり障害者基本法公布日の12月3日から、障害者の日の12月9日までの1週間を「障害者週間」とし、併せて従来の「身体障害者福祉週間」(12月9日〜15日)も統合されることになったのでした。
そして、障害者週間は2004年の障害者基本法改正により法定化されることになりました(障害者基本法第9条)。


因みに、2023年の障害者週間では、内閣府主催で以下のような行事を行なっています。

12月6日(水)「障害者週間」関係表彰式
12月3日(日)~9日(土)「障害者週間」作品展
12月3日(日)~9日(土)「障害者週間」ワークショップ
12月3日(日)~28日(木)「障害者週間」オンラインセミナー

その他、63の国関連行事25の関係機関・団体行事各地方自治体で行なう行事もあります。


…とまあ、こんな経緯がありましたが、次年度の障害福祉サービス報酬改定論議も大事ですが、12月の国際障害者デー〜障害者の日〜障害者週間に至る国内外の歴史も押さえつつ、公益財団法人日本知的障害者福祉協会も週間行事に積極的に関わってはどうでしょうねぇ…。

「障害者の日」→「国際障害者デー」→「障害者週間」の当時の状況を詳しく知る読者の方がいらっしゃいましたら、コメントいただけると助かります。

…The end

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