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[告知]3・30あきる野市中央公民館主催・市民企画講座「インクルーシブ教育ってなに?──国連障害者権利委員会は私たちに何を求めているのか──」のお知らせ

一昨年の2022年3月12日(土)に開催されたあきる野市中央公民館主催・市民企画講座「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」、昨年の2023年2月18日(土)に開催された同市民企画講座「障害者権利条約をこの国で実現するために──国連障害者権利委員会は私たちに何を求めているのか──」に続き、同市民企画講座が東京都あきる野市民・日の出町民有志により今年も開催される。
今年の企画・開催にも当該組合員は、ほんのちょっとだけお手伝いさせて頂いている。

今年も昨年同様、2022年8月に行われた国連障害者権利条約の対日審査(建設的対話)と、それを受けての国連障害者権利委員会からの日本政府への総括所見(勧告)を連続テーマに、予てよりインクルーシブ教育について精力的に発言されているDPI日本会議の崔栄繁さんを講師に招き、「インクルーシブ教育ってなに?──国連障害者権利委員会は私たちに何を求めているのか──」として、インクルーシブ教育とは何かという基本的なことから、諸外国、特に韓国をはじめアジア諸国の現状や動向などをお話しして頂くこととしている。

特別支援学校や特別支援学級など、多様な学びの「場」を用意して特別支援教育を進めていくこれまでの日本の教育施策に、障害者権利条約第24条「教育」(CRPD Article 24 – Education)に基づき、総括所見(勧告)では「分離教育」とダメ出しを喰らったことから、日本国内では障害児教育関係者等から賛否の声が渦巻いた(ている)ことは記憶に新しい。
「インクルーシブ教育ってなに?」「本当に日本でインクルーシブ教育は可能なの?」と、刺激的なお話や白熱した質疑応答が聞けるのではないかと期待している。

あきる野市中央公民館主催の市民企画講座の為、講座の会場はあきる野市中央公民館だが、オンラインでの参加も可能なハイブリッド開催となっていることから、全国何処からでも参加が可能である。

2024年3月30日(土)に開催される講座の概要は下記を御参照のこと。
障害のある人もない人も真に共に生きていける社会、エクスクルーシブではない、誰にとってもインクルーシブな社会を創造する為には日本の教育現場に何が求められ、何が問われているのか。興味・関心がある方は御参加頂ければ幸いである。
参加申し込みは右のQRコードから(2月15日から受付開始)。

当該組合員もオンラインで参加予定です。 続きを読む

[日々雑感]明るみに出た障害者雇用代行ビジネスの問題〜『愛護ニュース』2023年2月号「浜松町から」批判〜【後編】

「令和元年度 相談支援・就業支援セミナー」に障害者雇用代行ビジネス企業を講師として招いた協会は会員からの抗議・批判に答えたのか?

『愛護ニュース』2023年2月号(1面)

さて、ここから(株)エスプールプラスと協会の関係について、当該組合員知る裏事情を少し紹介し、『愛護ニュース』2023年2月号「浜松町から」で協会事務局長の末吉がこの問題について、どういうつもりなのか、他人事に様にいけしゃあしゃあと言及している事に苦言を呈したい。

正確な日にちは覚えていないが、或る日、協会事務局員の部会担当者から「xxさん(当該組合員のこと)。部会のセミナーの講師に協会紹介として資料を渡したいので、『さぽーと』誌を数冊ください。」と言われた。
そういう事はままあるので、その部会担当者に『さぽーと』誌を渡し、気になったので彼に「その講師って、誰?」と尋ねたところ、返ってきた言葉は「エスプールプラスという会社」との事だった。 続きを読む

[告知]社会福祉士資格取得 part 2 〜何故、人は人を助けるのか〜

最初の投稿からだいぶ時間が空いたが、part 1からの続きである。

労働相談における相談援助実践の現場から

part 1では当該組合員が社会福祉士を目指した理由を4つ紹介したが、もう1つは現実的な理由で、当該組合員は地域合同労働組合の役員をしている事から、屡々、職場での未払い賃金や解雇、退職勧奨、雇い止め、ハラスメント等々の労働相談への対応を行う場合があるからである。

労働相談に訪れる来談者は、個別な労働問題に併せて、ワーキングプア状態であったり、心身の健康上の問題を抱えていることが多い。実際に、本組合掲示板ブログを読んだ、一般就労している知的障害者の支援者の方からの相談も受けたことがあるし、障害者手帳を取得している精神障害当事者の組合員もいた。
障害者雇用枠で一般企業で就労しているが、使用者側が「過重な負担」とまでは言えない程度の合理的配慮にも欠ける場合や障害者への差別的言動が著しい等、使用者側との団体交渉を行ってきた経験がある。
仮に本来の労働問題が使用者側との団体交渉や争議によって解決したとしても、その後の生活課題を労働組合としてどのように支援して行けるかが課題となる場合あり、福祉の現場での実践とは異なるものの、来談者と面接・相談を行い、相談者の要求からニーズを共有し、課題解決に向けて支援していく、その過程に於いてはソーシャルワークと共通の物がある。 続きを読む

[集会報告]3・12あきる野市中央公民館主催・市民企画講座「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」と高裁勝訴判決その後

2022年3月12日(土)13:30〜16:00、東京都のあきる野市中央公民会主催・市民企画講座として、利光惠子氏(立命館大学生存学研究所 客員研究員)によるオンライン講演が開催された。

以前、本組合掲示板BLOGで本講座の告知をした時にも述べたことだが、この企画は東京都の知的障害者入所施設の施設の職員の方が、利光惠子氏執筆による、月刊誌『さぽーと』2020年8月号から12月号に5回に亘って連載された「優生思想と現代──強制不妊手術から考える──」を、障害福祉関係者に限らず、一般市民にも知ってもらいたいという熱意から、施設のある地域のあきる野市・日の出市民有志と共同で企画し、あきる野市中央公民館主催の市民企画講座として開催されたものであった。

当該組合員も月刊誌『さぽーと』のこの連載企画に関わっていたことから、市民企画講座の趣旨に賛同し、利光惠子氏と企画者との繋ぎ役をほんの少しだけ担わせてもらい、「優生思想を考えるあきる野・日の出市民の会」の尽力により、この度この講演が実現の運びとなった。 続きを読む

[告知]3・12あきる野市中央公民館主催・市民企画講座「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」のお知らせ

「優生思想と現代」第1回所収──『さぽーと』2020年8月号(No.763)

日本知的障害者福祉協会発行の月刊誌『さぽーと』では、2020年8月号から12月号まで、利光惠子氏(立命館大学生存学研究所 客員研究員)に「優生思想と現代──強制不妊手術から考える──」として、5回の連載を御執筆頂いた。
この5回の連載記事は、国の施策として行われた旧優生保護法*下における障害者への優生手術(強制不妊手術)の実態と、それに加担した社会、とりわけ障害福祉施設関係者についても触れ、戦後の障害者福祉の暗黒の歴史を詳らかにした。協会の機関誌で真正面から旧優生保護法での優生手術に関わった障害福祉施設について取り上げた記事はこれが初めてではないだろうか。
『さぽーと』読者にもこの連載に衝撃を受けた方々が少なからずいらっしゃったようで、協会のWeb Siteには『さぽーと』誌の読者アンケート欄も設けているにも拘らず、普段はほとんど反応が無いのだが、珍しく「良企画・良連載で、次号が楽しみ」と回答してくれた読者がいた程だ。

* 1996年に優生手術に関する条項が削除・改正され、母体保護法となった。

同様に、この連載を熱心に読んでくれた東京都の知的障害者入所施設職員の『さぽーと』読者が、障害者の排除を目的とした優生思想とそれを体現した強制不妊手術の歴史的事実から、現代の我々が生きる社会を見つめ直す為に、地元の公民館主催の市民企画講座として、当該連載執筆者である利光惠子氏を講師として招聘し、「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」を地域住民有志と共同で企画して頂いた。
この様な形で雑誌企画と読者が結び付き、広く一般社会に訴える機会が実現できたことは、当該組合員としても、“ヒラでペイペイ”とは言え、編集者冥利に尽きる。

コロナ禍によって、リアルに講師を招いて講座を開催できなかったのは残念だが、禍を転じて福と為す…と言えようか、オンラインでの開催となった為、全国何処でも視聴が可能である。是非、多くの方に御視聴頂きたい。

2022年3月12日(土)に開催される講座の概要は下記を御参照ください。
まだ、定員に余裕がある様ですので、今も全国各地で闘いが繰り広げられている国家賠償請求訴訟の動向や、「何故、強制不妊手術が行われたの?」「そもそも優生思想って何?」と、少しでも興味・関心がある方は御参加頂ければ幸いです。
勿論、当該組合員もオンラインで参加します。 続きを読む

今日は何の日? この1週間に何がある?~国際障害者デーと障害者週間~

「きょうは何の日? Fu Fuu♪」というと、かつて放送していた某民放TV局のお昼の番組のようですが、この組合掲示板ブログをご覧の方ならご存知の通り、12月3日は国際障害者デー(International Day of Persons with Disabilities)です。

1982年12月3日、第37回国際連合総会において、1981年の国際障害者年(International Year of Disabled Persons)の趣旨をより具体的なものとするために、障害の予防(Prevention)、障害者のリハビリテーション(Rehabilitation)、障害者の機会均等化(Equalization of opportunities)という3つの目標を掲げた「障害者に関する世界行動計画(World Programme of Action concerning Disabled Persons)」が採択されました。
この日に因み、国連は1992年の第47回総会で、毎年12月3日を国際障害者デーと宣言しました。

国際障害者デーは毎年テーマが定められており、2021年のテーマは「インクルーシブかつアクセシブルで、持続可能なCOVID-19後の世界を目指した障害者のリーダーシップと参画(Leadership and participation of persons with disabilities toward an inclusive, accessible and sustainable post-COVID-19 world)」です。
国連のWeb Siteには、このテーマの趣旨が概略、以下の様に記されています(当該組合員による抄訳)。 続きを読む

[日々雑感]今でもたまに精神科クリニックに通院する当該組合員の「弱さの情報公開」〜薬と心の持ち様〜【後編】

【前編】の薬の話の続きで、【後編】は心の持ち様についてですが、これは何も精神疾患やその障害に纏わる話だけとは限りません。【後編】では、社会や職場を支配する「強いこと」を志向する価値観を転倒させる「弱さの情報公開」の実践と、我が職場闘争に絡んだ話を。

まずは「弱さの情報公開」から

何でこんな話をしているかというと、私(当該組合員)もまさか自分が鬱になるなんて想像もしていなかった様に、パニック障害だろうが躁鬱病だろうが統合失調症だろうが、心の病には誰でも罹る可能性は有り、余程その人のプライバシーに関わることならば話は別にしても、その事実を隠す必要なんて全く無いということだ。
私自身の経験からも、当事者の生き辛さ・困難さを乗り越えるには、自分の病気に向き合い、開き直る「弱さの情報公開」が当事者にとって、とても重要だと思うからである。 続きを読む

[日々雑感]今でもたまに精神科クリニックに通院する当該組合員の「弱さの情報公開」〜薬と心の持ち様〜【前編】

最初に申し上げておきますが、本記事は当該組合員の極々個人的な話が【前編】で、職場闘争ネタは【後編】からになります。
個人的な話に興味の無い方は【後編】をどうぞ。現在、心の病気を患って職場で病気の理解得られずに困っている方や精神科の薬に興味のある方は、【前編】の当該組合員の体験談関連記事含めて、【後編】の最後までお付き合いください。

当事者目線で見る、心に働く薬たちの現状

今から20年くらい前に鬱病に罹り、定期的に通院せずに済む様になり、抗鬱薬を服用しなくてもよくなる迄、ほぼ10年くらい掛かった*
しかし、ようやく立ち直りかけていたところ、2012年辺りからの一部の者による職場の専横支配による労働環境の悪化、排除が顕著になり、2016年、ついに堪忍袋の緒が切れて労働組合加入・職場闘争決起という流れの中で、闘争心で奮い立って、表面的には元気そうに見えても、心や身体は正直なもので、不眠傾向やたまに心身の調子が悪くなることが屡々起こり、ここ何年か、約4ヶ月に1回、当該組合員は精神科に通院し、抗不安薬や睡眠薬を処方してもらっている。

* この辺の話は本組合掲示板ブログ記事の「[集会報告]2・9刑法全都実 総会・集会「職場と過労うつ体験―休職・復職など―」【後編】」を参照のこと。 続きを読む

バイデン米大統領による「障害のある人の完全参加と平等のための計画」

2020年米大統領選挙の結果がグダグダになり、2021年1月6日に敗北を認めないドナルド・トランプ支持者が連邦議会を襲撃する前代未聞の事件も起こりましたが、1月20日、ジョー・バイデン(Joseph Robinette Biden Jr.)氏がアメリカ合衆国大統領に就任しました。

以前の本組合掲示板ブログ記事で、月刊誌『さぽーと』2020年11月号の記事に併せて、トランプ前大統領の障害(者)観を批判的に見て来ましたが、では、対立候補(であった)バイデン氏の障害(者)観や政策はどの様なものかを見てみたいと思います。
これは大統領選挙期間中の彼のweb siteにあった“THE BIDEN PLAN FOR FULL PARTICIPATION AND EQUALITY FOR PEOPLE WITH DISABILITIES”を翻訳したものです。
私の語学力不足から、全てを翻訳・転載するのは時間・労力共に困難なので、要点をピックアップして紹介したいと思います。また、何か間違いがあったらご指摘くださいませ。m(_ _)m 続きを読む

[職場闘争]第13回団交報告 part 2 〜労働者代表選出方法を巡って〜

前回第12回団体交渉議題からの持ち越し議題である労働者代表選出を巡っての交渉である。
第12回団交でも少しばかり協議したが、前回もこれまでと同様に議論は平行線で、O常任理事が当該組合員が2020年9月9日付で末吉事務局長宛に提出した「公平・公正で民主的な労働者代表選出のための投票方式の提案書」(以下、「提案書」と略)の内容を検討して回答するとこのことになり、(あまり期待はしていなかったが)その回答が協会から2021年2月17日に届いた。が、以前と比べて、少々前進はあったものの予想通りで、以下の様な回答であった。

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