月別アーカイブ: 2021年9月

[職場闘争]第14回団交報告 part 4【番外編】〜もし日本知的障害者福祉協会の管理職がドラッカーの『企業の概念』を読んでいたなら〜

本団交の中で、当該組合員が水内事業課課長代理に「あなたの指⽰は聞かない!認めない!⼀切聞くつもりはない!」と言った!という件を協会が持ち出した話の流れで、それが誤解も甚だしいことを指摘したところ、これは藪蛇…ヤバいと焦ったのか、O常任理事が「具体的に協会事務局内の仕事のパフォーマンスを上げてもらうためにはどうしたらよいか」と話題の矛先を変えた。
それはそれで結構な提案なのだが、経営側としてどういう考えを持っているのか、それはこっち(労働者及び労働組合として)が聞きたいよ…と思ったところ、ふと頭を過ったことがあり、当該組合員は本団交の最後の締めにこういう話をした。

(当該組合員) 人間関係が良好じゃないとうまく仕事が回らないというのは、こんなのは昔から明らかな話であってですね。ホーソン工場の実験をご存じかどうか知りませんけども、経営学、心理学では当たり前な実験があって、エビデンスもあるんでね。なので、特定の労働者を排除するという疑念を持たれるようなことをやらないで、尚且つ、組合員を差別的に取り扱ったり、標的にして監視してやろうという様なことは一切やめていただきたいということを最後に申し上げます。

頭を過ったのは、この「ホーソン工場の実験」のことである。有名な経営学、心理学の初期の人間関係論的アプローチの研究なので、彼等もたぶん知ってるんだろう…(?)とは思うが、一応、ご存知無い方の為に、この実験のあらましを極々大雑把に紹介する。 続きを読む

[職場闘争]第14回団交報告 part 3 〜場当たり的で不可解な協会の業務遂行体制〜

予めどうなるか解っているのにも拘らず、場当たり的で不可解な協会の対応

本団交報告 part 2で、協会が主張していた当該組合員が「あなたの指⽰は聞かない!認めない!⼀切聞くつもりはない!」と言った!という件は、誤解もいいところなのが解ってもらえた…のかどうか判らないが、その他、当該組合員が業務遂行する上で知っておきたい情報どころか、必要最低限な情報すら何も知らされていないことで、業務遂行が困難な事例を数例挙げ、どういうつもりなのか、労使で何を以って和解したのか、協会の認識を問い質した。

三浦政策企画課長兼事業課長は、月刊誌『さぽーと』の編集企画に関わることは当該組合員が知る必要は無いと言いたげな様子だったが、どういう判断を以って不要と考えるのかと突っ込むと、いや、そうではない…と弁解する等、回答が揺れていた。しかし、今後は必要なこと(?)は伝える旨の回答ではあったので、これまでの実務・実績に基づいた正当な評価と適正な就労請求権の確保、組合員への差別的取り扱いや排除が行われ無い様に、何かあったら団交議題とする等の手段を行使して、今後は我々も注視していかなければならない。

さて、個別事例を一つ一つ挙げるとキリがないので、中でも、何でこうなる?と思うことを一つだけ挙げる。
それは、今年の8月一杯で再雇用期限が切れる予定(だった)、当該組合員と一緒に編集業務を行なっているI氏が居なくなってからの編集業務体制についてだ。 続きを読む

[職場闘争]第14回団交報告 part 2 〜支配介入・不利益取扱いに係る和解協定の履行状況について〜

労働委員会での和解協定・三者委員の指摘事項を協会内部で共有できているか?

2020年3月24日の不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第17回調査で、争点2「29年2月24日、水内xx課長代理が、組合員xxxが作成した起案文書を破棄し、xxを経由することなく起案文書を作成し直して決裁を得たことは、組合活動故の不利益取扱い及び組合運営に対する支配介入に当たるか否か(1・3号)」は和解となった。*
和解協定書と都労委三者委員の意見が記載された第17回調査調書をご覧いただければ解る様に、協会の対応は組合・組合員をして不当労働行為を申し立てられても仕方がない対応であって、今後この様なあってはならないという“なんちゃって”救済命令っぽい内容であり、加えて、職員相互の意思疎通を緊密に行ない、労使共々円滑な業務遂行に向けて協議を重ねることを合意したものである。

* 発端となった出来事については、組合の2017年9月14日付「第6回団体交渉において協議された事項に関する要求書」を参照のこと。

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[職場闘争]不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第26回調査報告 & 第27回調査告知

不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第26回調査が、2021年9月13日(月)12:00から東京都労働委員会審問室において行われた。協会側は協会顧問弁護士とO常任理事、古屋総務課長。我々組合側は当該組合員の他、南部労組の仲間4名。

前回調査で、我が組合の「和解案」(2021年4月5日付)に基づいた、2021年7月20日の東京都労働委員会から示された「平成30年不第15号事件 和解案の骨子」(以下、都労委和解案と略)を協会も概ね受け入れるとのことだったので、組合側の条項の具体化提案である「和解案(2)」(2021年8月16日付)を都労委と協会に書面で提出した。 続きを読む

[職場闘争]第14回団交報告 part 1 〜不誠実団交で労働委員会に申し立てられている自覚のない協会の団交態度〜

2021年8月25日(水)18:00から、日本知的障害者福祉協会と南部労組・福祉協会との第14回団体交渉が協会事務局の入っているKDX浜松町ビルの裏手にある、浜松町TSビルにあるビジョンセンター浜松町 5階 F会議室で行われた。

協会側の団交参加者は、O常任理事・古屋総務課課長・三浦政策企画課長(兼事業課長)の3名。組合側の団交参加者は当該含め南部労組4名。
前回もそうだったが、今回も事情により協会顧問弁護士は欠席。正直な気持ちを言わせてもらえば、協会の幹部・管理職達と話していても、話が噛み合わないので、協会側の団交アドヴァイザーとは言え、まだ、マトモな話し合いができる協会顧問弁護士のI氏が居てくれた方が議論がスムーズに進むのだが、致し方ない。だからと言って、弁護士と団交する訳ではないので、テッテー的に協会と遣り合うのが本筋ではある。

何であろうと団交に出ない事務局長・末吉と出さない協会

毎回毎回この書き出しから始まるのはウンザリするが、今回も事務局長の末吉は団交から逃亡した。

今回の我々の団体交渉開催要求書に、事務局長を出席させるように要求したのだが、協会から届いた団交応諾のメールの協会側出席者に、特に理由もなく事務局長は含まれていなかったので、我が組合が要求しようがしまいが、最初から団交に出る気(出す気)がないことは明白であった。 続きを読む