[職場闘争]協会事務局の労基法違反・違法残業に終止符〜“お笑い”三六協定締結の顛末〜

2016年12月16日、我が組合からの抗議にもかかわらず、協会は協会提案の三六協定締結スケジュールに沿って協定締結を強行。協定案に対する職員からの意見(私ともう一人だけだったが)についても、一応、末吉事務局長が協会顧問弁護士の助言からも協会案が正当である理由を一つずつ回答していたが、これが(私から)何を指摘されているのか理解できていないようで、途中で失笑してしまった。11月29日の「事務局調整会議」で白状した「その当時ですね、労働法制に関する知識を十分に持ち合わせていなくて」から全く進歩していない。
そして、肝腎の私の意見書のある事項にはまったく触れなかった。何について触れなかったのか、このブログを読んでいる協会事務局職員のみなさんに紹介してあげようか。

6.12月16日の三六協定に関する説明において、今般の労働基準法違反は東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会(以下、労組と略)との団体交渉の経緯により判明したものであることを職員に明らかにすること。今後、このような法令違反がないように労組及び職員と、労働条件・労働環境の適正化について協議を行い、事務局職員の労働者の団結権を保障することを明言すること。先般の11月29日の事務局調整会議での説明は不十分かつこのような事実を糊塗したものであり極めて遺憾である。(当該の2016年12月14日付「三六協定案に対する意見書」から)

労使協定とは何かを理解していない、お座なりな三六協定締結も協会の組合嫌悪の産物であることがよくわかったし、その他、突っ込みどころはたくさんあったので、末吉事務局長には団体交渉の場で詳しく説明してもらおう。

過半数労働者代表選出も、私から選挙管理規程を作成し秘密選挙にするべきであるという提案は、残念ながら多数決により否決されてしまったが、三浦政策企画課課長代理の推薦、挙手により事業課係長のJ子さんが労働者代表に選出されたのは予想通りの結果でよかった。J子さんには前からこの問題については話していたし、私の方からも、もし代表選出があるなら立候補してくれと依頼していた(ご本人は嫌がっておられたが)。おそらく各課長代理たちも同じような思惑だったのだろう。
それにしても、労働者代表が使用者側と協定内容について協議、その結果が反映された協定書に署名捺印するのが労使協定であるのに、代表者だからこの協定書に署名捺印せよと強要されたのは許し難い。何度も言うが、労働者代表は使用者側が作成した協定書に無条件に署名捺印するために選出されるのではない。協定内容を踏まえた上で締結をする・しないは労働者代表(過半数労働組合)の自由である。

選出時のエピソードだが、事務局長は選出権があるのに自由に意見の言える民主的な方法で代表を選出していただくためと言って出席しないなら、同様に、職員が自由に意見を言えるように準管理職の各課長代理は退席すべきだ、という私の発言に対して、私たちは管理職ではない、と。7月20日の第3回団交でO常任理事がそう言って書記として出席させたんだろう?との発言に、そんなことは言っていない、だと。
第3回団交冒頭にこういうやりとりがあったんだが、録音を聞き直して思い出してくれるかな?

(南部労組A)   別に、書記さんが見られることについては一向に構わないんですけど、3名という設定というのはどのような? 別にお互いを録音も取ってることですし、特に、そんな書記さん3名というのは、それはどういうご判断なんですか。ご参考までにお伺いしたいだけなんですけど。
(O常任理事)  協会内の幹部、準幹部ということで、課長代理職でして、この間の事情もよく知っておりますので。

前回も書いたが、自由に意見の言える民主的な方法を採るなら、選出権のある事務局長が出席するしないということ以前に、選出権(被選出権は微妙なところだ)はあるが、威圧的で監視密告する可能性の高い課長代理連中も、選出権・被選出権のある職員に干渉できない選出方法を採用すべきである。民主的を装って、こんな幼稚な誤魔化しが通用すると思っている方も酷いが、舐められても何も感じない方も同様に酷い。
世間から日本知的障害者福祉協会事務局の知性や品性を疑われるのはつらい。協会本部がこの有様では会員にも恥ずかしい思いをさせることになるんじゃないのか。


さて、タイトルに“お笑い”としたのは、わざと揶揄しているわけではなく、末吉事務局長説明の際の失笑とは別に、本当に笑ってしまったことがあったからだ。
それは、代表選出と協定書に署名捺印した J子さんが「『労働者代表だから三田労基署に協定届を出してきてくれ』と言われたの」とのこと!はぁ…?

私    「えぇ!?  労働者代表が労基署に協定届出しに行くの? そんなの聞いたことないよ! 総務課の誰かが持って行けばいいでしょ。J子さんが行く必要ないって!」
J子さん 「うん…でもしょうがないから行ってくる」

優しいなぁ。だから全員一致で選出されるんだな。
しかし、誰だこんな変なコトを協会に教えたのは? 協会顧問弁護士のH弁護士か?(笑)
このブログをご覧の方で、過半数労働者代表が労基署に協定届を提出しに行かなければいけない理由をご存知の方がいらっしゃったら教えてください。(爆笑)

お座なりとはいえ協会が労基法違反・違法残業状態を脱したのは我が組合からの要求の成果と考えて、とりあえず良しとしようか。“今回は”事務所内の掲示板的な場所に労使で調印された協定書と協定届が掲示されていて、一応周知義務(労基法106条)も果たしているし…。

2016.12.23追記 管理職・準管理職諸君よ、おかしなことばかりやっていると外部の方からこんな風に見られるんだよ。自覚し給え。

… The end

[職場闘争]協会事務局の労基法違反・違法残業に終止符〜“お笑い”三六協定締結の顛末〜」への2件のフィードバック

  1. H

    労働者代表が労基署に提出にいくなんて、聞いたことありません。絶句しました。
    管理者だけでなく職員さんたちも労働法制や労働者の権利について理解が浅いようでは、日本知的障害者福祉協会はますますディーセントワークを騙る団体になってしまいます。

    といっても労働組合がない職場はどこでもそんな感じかもしれません。労働法教育などさかんに言われ出したのはここ5,6年じゃないでしょうか?中学公民で習った労働基本権など、だれも正確に答えられないのが今働いている世代の圧倒的多数。職場に組合がなければ、誰も教えてくれません。

    南部労組・福祉協会の存在が、労働法なき職場に風穴を開けていくんだと思います。

    ゆにおん同愛会 林武文

    返信
    1. jaidunion

      ありがとうございます。社会福祉全国団体なので、単に事務手続き的なことではなく、十分に認識していて欲しいのですが…。ご支援いただいている方達や協会会員、当事者の方々のためにも、と思うとやる気も湧いてきます。

      返信

コメントを残す