[告知]3・12あきる野市中央公民館主催・市民企画講座「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」のお知らせ

「優生思想と現代」第1回所収──『さぽーと』2020年8月号(No.763)

日本知的障害者福祉協会発行の月刊誌『さぽーと』では、2020年8月号から12月号まで、利光惠子氏(立命館大学生存学研究所 客員研究員)に「優生思想と現代──強制不妊手術から考える──」として、5回の連載を御執筆頂いた。
この5回の連載記事は、国の施策として行われた旧優生保護法*下における障害者への優生手術(強制不妊手術)の実態と、それに加担した社会、とりわけ障害福祉施設関係者についても触れ、戦後の障害者福祉の暗黒の歴史を詳らかにした。協会の機関誌で真正面から旧優生保護法での優生手術に関わった障害福祉施設について取り上げた記事はこれが初めてではないだろうか。
『さぽーと』読者にもこの連載に衝撃を受けた方々が少なからずいらっしゃったようで、協会のWeb Siteには『さぽーと』誌の読者アンケート欄も設けているにも拘らず、普段はほとんど反応が無いのだが、珍しく「良企画・良連載で、次号が楽しみ」と回答してくれた読者がいた程だ。

* 1996年に優生手術に関する条項が削除・改正され、母体保護法となった。

同様に、この連載を熱心に読んでくれた東京都の知的障害者入所施設職員の『さぽーと』読者が、障害者の排除を目的とした優生思想とそれを体現した強制不妊手術の歴史的事実から、現代の我々が生きる社会を見つめ直す為に、地元の公民館主催の市民企画講座として、当該連載執筆者である利光惠子氏を講師として招聘し、「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」を地域住民有志と共同で企画して頂いた。
この様な形で雑誌企画と読者が結び付き、広く一般社会に訴える機会が実現できたことは、当該組合員としても、“ヒラでペイペイ”とは言え、編集者冥利に尽きる。

コロナ禍によって、リアルに講師を招いて講座を開催できなかったのは残念だが、禍を転じて福と為す…と言えようか、オンラインでの開催となった為、全国何処でも視聴が可能である。是非、多くの方に御視聴頂きたい。

2022年3月12日(土)に開催される講座の概要は下記を御参照ください。
まだ、定員に余裕がある様ですので、今も全国各地で闘いが繰り広げられている国家賠償請求訴訟の動向や、「何故、強制不妊手術が行われたの?」「そもそも優生思想って何?」と、少しでも興味・関心がある方は御参加頂ければ幸いです。
勿論、当該組合員もオンラインで参加します。


あきる野市中央公民館主催・市民企画講座

優生思想とわたしたちの社会
──強制不妊手術の歴史から考える──

【講 師】 利光惠子氏(立命館大学生存学研究所客員研究員/優生手術に対する謝罪を求める会会員)

【趣 旨】 45人もの障害者が殺傷された津久井やまゆり園事件は優生思想に取り憑かれた若者によって引き起こされました。しかし、戦後の日本では重度の障害を持つ人の存在を否定する優生政策が実施されてきた歴史があります。旧優生保護法の下での強制不妊手術の実態を知ることで、津久井やまゆり園事件がわたしたちの社会に投げかけた問題を考えます。また、出生前診断についての倫理的問題について、国連障害者権利条約がわたしたちの社会に求めているものについても考えます。

【日 時】 2022年3月12日(土)13:30~16:00
【場 所】 あきる野市中央公民館 第6研修室・第7研修室(東京都あきる野市二宮683)
【形式・定員】 ❶あきる野市中央公民館での視聴(定員50名)/❷ご自宅等オンラインでの視聴(定員100名)/❶❷とも手話通訳あり 先着順、定員になり次第締め切り
【参加費】 無料
【申込方法】 ❶の場合、 直接またはお電話で、あきる野市中央公民館にお申し込みください(TEL042-559-1221)。❷の場合、東京電子治体共同運営協議会「東京共同電子申請・届出サービス」のサイトからお申し込みください。
【申込期間】 2022年2月2日(水)~3月5日(土)

【主 催】 あきる野市中央公民館
【企 画】 優生思想を考えるあきる野・日の出市民の会(連絡先 TEL090-1345-6560) 


多くの方の御参加をお待ちしています。 

呼びかけビラはこちら(PDF)

To be continued…

[告知]3・12あきる野市中央公民館主催・市民企画講座「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」のお知らせ」への2件のフィードバック

  1. 紹介していただきましてありがとうございます。この講演会は、社会福祉法人同愛会日の出福祉園、三合労ゆにおん同愛会、市民の方々の三者共催で開催している日の出福祉園読書会で企画し準備しています。

    毎年大きな会場で一般参加可能な福祉セミナーを開催している法人にならって、規模は比較になりませんが日の出福祉園も地域市民と一緒に学ぶ講演会を企画しました。読書会メンバーである日の出福祉園施設長にも地元の社協への宣伝を依頼しているところですが、現在のところ、法人内でも公式な告知はありません。宣伝しているのは読書会メンバーの市民の方々や労働組合の三合労ゆにおん同愛会だけとなっています。

    こういった同愛会の運営姿勢は、地域福祉とは何かを考えるうえで良い材料となっています。
    多くの方の参加をお待ちしております。よろしくお願いします。
    三合労・ゆにおん同愛会 林

    返信
    1. jaidunion

      コメントありがとうございます。
      このように地域の方々とともに人権啓発活動を行うことは、社会福祉法人の「地域における公益的な取組」として大切なことではないかと思うので、ぜひ社会福祉法人同愛会東京事業本部さんにも協力していただきたいですね。

      返信

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