集会報告」カテゴリーアーカイブ

[集会報告]3・12あきる野市中央公民館主催・市民企画講座「優生思想とわたしたちの社会──強制不妊手術の歴史から考える──」と高裁勝訴判決その後

2022年3月12日(土)13:30〜16:00、東京都のあきる野市中央公民会主催・市民企画講座として、利光惠子氏(立命館大学生存学研究所 客員研究員)によるオンライン講演が開催された。

以前、本組合掲示板BLOGで本講座の告知をした時にも述べたことだが、この企画は東京都の知的障害者入所施設の施設の職員の方が、利光惠子氏執筆による、月刊誌『さぽーと』2020年8月号から12月号に5回に亘って連載された「優生思想と現代──強制不妊手術から考える──」を、障害福祉関係者に限らず、一般市民にも知ってもらいたいという熱意から、施設のある地域のあきる野市・日の出市民有志と共同で企画し、あきる野市中央公民館主催の市民企画講座として開催されたものであった。

当該組合員も月刊誌『さぽーと』のこの連載企画に関わっていたことから、市民企画講座の趣旨に賛同し、利光惠子氏と企画者との繋ぎ役をほんの少しだけ担わせてもらい、「優生思想を考えるあきる野・日の出市民の会」の尽力により、この度この講演が実現の運びとなった。 続きを読む

[閑話休題]自らのパワハラ問題を解決できない日本知的障害者福祉協会が機関誌で「パワハラ防止法」を解説?〜専門委員の視点から「大人のいじめを防止する」『さぽーと』2020年9月号から〜

『さぽーと』2020年9月号

1ページの小コラムながら実に興味深い記事が『さぽーと』2020年9月号に掲載されたので、久しぶりに[閑話休題]シリーズとして紹介したい。

執筆されているのは、月刊誌『さぽーと』の編集委員の専門委員(施設現場の編集委員ではなく、学識者・他領域の専門家)である手嶋雅史教授(椙山女学園大学)で、先生は障害福祉施設の現場経験もあり、専門領域は社会福祉学ではあるが、これまでも、本コラム「専門委員の視点から」(旧「今月の切り抜き」)で知的障害福祉の領域に限らず、時事的な社会問題等に切り込むテーマでご執筆頂いている。

日本知的障害者編集出版企画委員会(編)『現場実践から学ぶ指摘障害児・者支援[困難事例 編]』日本知的障害者福祉協会 2014年

また、当該組合員が編集を担当した協会発行の『現場実践から学ぶ知的障害児・者支援[困難事例編]』(2014年刊)でセレクトした数例の事例研究の誌上スーパーヴァイズを担当してくださった。
 
本コラムは専門委員が特集テーマ等に縛られることなく、自由に書いて頂けるコーナーなので、掲載内容の多少の事前調整はするものの、編集者である当該組合員も、どんな原稿が来るのか直前まで解らない場合もあり、今回原稿整理をする際に、頂戴した原稿に目を通し、手嶋先生の原稿がどうこうではなく、これが『さぽーと』誌に載るかと思うと、「うゎ、これは…www」と思わず笑ってしまったのであった。協会事務局にとって、正に“ブーメラン”*だったからである。

*ご存知無い方もいらっしゃるかもしれないが、「お前が言うな」的なネットスラング。あまり好きな表現ではないが…。 続きを読む

[集会報告]骨格提言の完全実現を求める10.30大フォーラム〜「ゆにおん同愛会・なんくるブログ」報告記事から〜

2019年10月30日、「『骨格提言』の完全実現を求める10.30大フォーラム」(以下、各年を総称して「大フォーラム」と略)が東京都千代田区・日比谷野外音楽堂で開催された*

* 本来であれば、当該が直接参加していなかったり、関わっていない事柄や職場闘争、障害福祉関係以外の記事は、補足的な記事として、Wordpressの投稿フォーマットを標準フォーマットとは違うレイアウトにしていますが、過去参加したことを踏まえて、標準レイアウトの本記事としています。

この「大フォーラム」には、我々南部労組・福祉協会も賛同団体の一員とさせていただいている。また、東京南部労働者組合の組合員で、障害者の地域生活支援に関わる組合員や重度身体障害のある組合員や、全日本手をつなぐ育成会の旧知の元事務局員も実行委員会に委員として参加している。但し、当日、組合員である私は『さぽーと』2019年11月号の入稿作業に追われて、参加できなかった。
特に、私的に集会や会合でご懇意とさせていただいている宇都宮健児弁護士(日本弁護士会元会長・東京市民法律事務所)も初期の「大フォーラム」から、参加・発言されているので、私も参加したいのはやまやまなのだが、「大フォーラム」は平日、日中に行われるので、勤務の関係で参加が困難なのが残念である。
しかし、昨年の「大フォーラム」当日、協会事務所でネットワーク障害が発生し、仕事にならなくなったので(不幸中の幸い?…笑)、急遽、半日の年次有給休暇を取り、参加することが叶ったのであった。

実は、日本障害フォーラム(JDFが主催した、2011年の「創ろう みんなの障害者総合福祉法**を! 10.28 JDF 大フォーラム」には、協会行事である全国会長・事務局長会議の2日目プログラム終了後に、同じく協会事務局『さぽーと』編集部のIさんと一緒に別件の取材に行った後に、合わせて取材として立ち寄り、参加したことがある***続きを読む

[集会報告]9・27東京都労働委員会交渉・申し入れ行動

現在、我々南部労組・福祉協会は日本知的障害者福祉協会に対して「団交拒否(不誠実団交)」「支配介入」「不利益取り扱い」を申立事項として、東京都労働委員会に不当労働行為救済申立を行い、其の審査も大詰めを迎えているところである。

此れ迄、本組合掲示板ブログで報告してきた通り、無理筋の和解誘導よる長期に亘る調査や審問時間の縮減、然るべき証人採用の拒否について、迅速且つ的確な審査を求めて、調査の場や個別申し入れを行って来たが、受け入れられることは無かった。勿論、未だpendingとなっている件もあるので、今後も無いとは限らないが、此の間の経過については日本知的障害者福祉協会事件だけの問題に留まらず、他の事件も含めて、其の審査の在り方は労働委員会の本来の目的である労働者の団結権擁護としての役割を担う行政機関として看過できないものがあるので、以前の都労委闘争の報告記事でも軽く触れたが、争議団・全都の地域合同労働組合の仲間と此の問題を共有し、「労働法制改悪阻止・職場闘争勝利!労働者連絡会・東京地労委対策会議」(以下、労働法連絡会・地労委対策会議と略)として、東京都労働委員会に交渉・申し入れ行動を行うこととした。因みに、労働法連絡会・地労委対策会議の東京都労働委員会への申し入れ行動は数年振りであったらしい。

尚、本報告記事は福祉協会事件の申立人当事者として参加し、発言した記録と個人的感想であり、労働法連絡会・地労委対策会議の本申し入れ行動の趣旨や方向性とは必ずしも同一の視点で書かれている訳ではない(つまり、文責は当該に依る)ことを予めご承知置きください。

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4・25「ILOハラスメント禁止条約を批准しよう〜ハラスメント対策後進国と呼ばれないために〜」報告/5・19「職場のハラスメントホットライン」のお知らせ

2019年4月25日(木)、この日の夜に予定が入っていたのですが、急遽キャンセルになったため、「はて、どうしようか…?」と思っていたところ、日本労働弁護団が主催する「ILOハラスメント禁止条約を批准しよう〜ハラスメント対策後進国と呼ばれないために〜」集会が参加費無料(!)で、連合会館(旧総評会館・東京都千代田区)で開催されていることをTwitterで知り、参加しました。
私が東京23区部にいるという地の利もありますが、便利な世の中になったものです。

開始時刻よりも少々遅れて到着した会場(2F大会議室)には、ざっと200名程の参加者で席が埋め尽くされていました。知っている弁護士の方々や顔見知りの、日本労働組合総連合会(連合)を上部団体としない、労働組合関係の方々も参加しており、このように所属団体に関係なく、広く門戸が開かれた集会はありがたい限りです。 続きを読む

[集会報告]2・9刑法全都実 総会・集会「職場と過労うつ体験──休職・復職など──」【後編】

前編からの続きで、次の発言は東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会の当該組合員から。すなわち私の鬱体験である。
告知でも記したように、確かに抱えていた仕事は結構あって、切羽詰まっていたのは確かだが、自分自身「過労」で鬱になったという自覚はないし、随分前のことでもあったので、果たして集会テーマに沿った話ができるかわかりませんよ…とは全都実のYさんに伝えていたが、最悪な状況を現在は脱しているので、復職と寛解に向かった体験ならば、ということで引き受けた。

三合労・鶯啼庵のM氏の様な現在進行形の切実で聞くのも辛い体験談ではなく、自身が自己流で行ったセルフケアと国が主導するメンタルヘルス対策について思うことでお茶を濁した感は否めないが、このブログをご覧になっている鬱でどん底にいる誰かの役に立てればと思い、折角なので(結構頑張ってまとめたから ^^;)発言内容を掲載したい(長文です)。 続きを読む

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[集会報告]2・9刑法全都実 総会・集会「職場と過労うつ体験──休職・復職など──」【前編】

東京では今冬、初めて本格的な雪の降る中、2019年2月9日(土)13:30から、中野商工会館大会議室に於いて「2・9刑法改悪阻止!保安処分粉砕!全都労働者実行委員会 総会・集会」が開催された。
「刑法改悪阻止!保安処分粉砕!全都労働者実行委員会」(以下、全都実と略)は、「医療観察法廃止!全国集会」(以前の集会報告記事はこちら)の主催団体「医療観察法を許すな!ネットワーク」に参画しているので、その活動は屡々報告は耳にしていたものの、実はこの会に参加するのは初めだった。…が、参加者の顔ぶれを見るといつも他の集会や争議現場でお会いする労働組合の方々で、ほとんど知らない方はいなかった。(笑)

今回の総会は東京・中部地域労働者組合のIさんの司会で、基調報告は連帯労働者組合の組合員であり、精神障害の当事者でもあるYさんであった。
基調報告は、障害者差別・優生思想等の障害者を取り巻く問題や昨年、再犯防止策を巡って障害当事者から批判が相次ぎ、結局改正案提出見送りになった精神保健福祉法改悪の再上程阻止の運動、心神喪失者等医療観察法による予防拘禁・保安処分、法制審議会少年法・刑事法部会での保護観察処分強化、再犯防止推進法反対、2020年東京五輪に向けた治安強化の問題等々、広範囲に亘り、とてもここでは紹介しきれない。
今後、本組合掲示板ブログでも、いくつかトピックスをピックアップしてご紹介できればと思う。

さて、集会部分は「職場と過労うつ体験──休職・復職など──」と題し、鬱で休職し(職場復帰を果たした)当事者である、三多摩合同労働組合・鶯啼庵と東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会の当該組合員2名からの提起であった。 続きを読む

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埋めるな!辺野古 沖縄県民大会に呼応する8・11首都圏大行動 集会&デモ

南部労組・福祉協会の組合活動とは直接関係ありませんが、昨年の8・12首都圏行動、今年の2・25首都圏大行動6・9集会に引き続き、当該組合員が実行委員として関わっている沖縄反基地闘争集会&デモを告知いたします。

政府・沖縄防衛局は、新たな米軍基地建設のため、8月に美しい辺野古の海に土砂を投入すると発表しました。
辺野古・大浦湾は262種の絶滅危惧種を含む5,800種以上の海洋生物が生息する豊かな海です。この夏にも埋められようとしているところは、ジュゴンの食料の海草がたくさん生えている、いわばジュゴンの餌場です。貴重なサンゴも確認され、浜はウミガメの産卵場です。埋め立てれば、それらの貴重な生物はすべて生き埋めにされてしまいます。このままでは、取り返しがつかないことになってしまいます。
一方で、大浦湾の底はマヨネーズ状の軟弱地盤で、活断層の存在も明らかになりました。そこに米軍基地を建設することは大変危険なばかりか、工事費のさらなる増大が予想されます。当初の工事費試算は3,500億円でしたが、現在は1兆円を超える予想です。「森友の8億円」もそうですが、これらはすべて税金です。
また、辺野古には54.52メートルの「高さ制限」を超える建造物が多数あることが報道されました。そこには、沖縄の子どもたちが通う学校や民家も含まれます。政府はこれをも無視して、違法な工事を強行しようとしています。
止めるのは、今です。
沖縄では、8月11日に奥武山公園で大規模な県民大会を計画しています。首都圏の私たちも、これに呼応して、沖縄と同時刻にアクションを起こします。多くの皆さんの参加を呼びかけます。(呼びかけビラから) 続きを読む

[集会報告]7・16間接強制・損害賠償攻撃に反対する第6回全国集会〜民事執行法改正の問題点を中心に〜

2018年7月16日(月祝)18:30から、東京都南部労政会館において「7・16間接強制・損害賠償攻撃に反対する第6回全国集会」が開催された。
この度の全国集会では、現在法務省法制審議会で議論されている改正民事執行法の問題点を、弁護士の宇都宮健児先生にお話しいただくことがメインテーマであったので、市民運動の集会や「希望のまち東京をつくる会」主催の「うつけんカフェ」などで私が個人的に何度かお会いしている宇都宮先生に、わずかばかりの繋がりではあったが、実行委員会と宇都宮先生とのスケジュール調整役を担うことになった。

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[集会報告]「えっ!! 八王子労政会館がなくなるの?!」第3回集会

2018年6月30日(土)、八王子労政会館の存続を求める会主催の「えっ!! 八王子労政会館がなくなるの?!」第3回集会が東京都八王子労政会館・第1会議室で開催された。
東京都は、労働者の福利厚生の場として労政会館が果たしてきた役割は終わったとし、また、八王子労政会館が老朽化していることを理由として東京都国分寺労政会館と共に廃止し、立川市に統廃合・移転するとしている。しかし、現在でも多くの労働組合と市民団体が、地域の活動の場として利用されており、労働情報相談センター(旧・労政事務所)として機能している八王子労政会館の存続を、身近な地域の施設・相談の拠点として存続させようという運動がある。

八王子労政会館の存続を求める会はこれまで定期的に集会を開催し、同時に署名活動を行うなど存続活動に取り組んでいる。この度の集会は労働相談の必要性に関する講演と東京都議会議員の現状報告、そして現在、都内にある他の労政会館利用者・利用団体からのリレートークを行い、八王子労政会館存続を訴えるというものであった。そこで、八王子労政会館の存続を求める会の関係者であり、社会福祉法人同愛会東京事業本部・日の出福祉園の労働組合「ゆにおん同愛会」執行委員長のH氏から要請を受け、東京都南部労政会館を利用する労働組合として発言するために赴いたのだった。 続きを読む