2020年12月28日(月)、天気予報は雨予想で、当日朝は小雨がパラついていた。しかし、情宣開始時には雨も上がり、12月にしては比較的暖かな朝になった。
今日は多くの職場で仕事納め。協会事務局も仕事納め。そして、今日は今年で3回目となる年末恒例の仕事納め情宣だ。今年はコロナ禍の影響でままならなかったが、協会事務所前他での14回目の現場情宣行動、2020年の最初で最後の現場行動だった。
南部労組他、東京都下の地域合同労組の仲間13名に結集していただき、いつものように協会事務局のあるKDX浜松町ビルの正面玄関・通用口の二手に分かれ、ビラ配布をお願いし、当該組合員はビル正面でマイク情宣を開始した。
本日の情宣行動で用意した情宣ビラ『JAID UNION News No.14』には、2020年を振り返る南部労組・福祉協会の闘いの総括報告と、不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件の経過、取り分け、今年3月の争点の一つが部分和解となったこと、先日行われた東京都労働委員会での第20回調査報告を主として掲載。入館する協会事務局職員や道行く地域の労働者のみなさんに配布し、訴えた。
「浜松町界隈にお勤めのみなさま、KDX浜松町ビルにお勤めのみなさま、そして、日本知的障害者福祉協会事務局職員のみなさん、おはようございます。私たちは労働組合、東京南部労働者組合です。そして、私は東京南部労働者組合に加入している日本知的障害者福祉協会事務局職員の組合員です。私たちは港区浜松町に事務所がある公益財団法人日本知的障害者福祉協会で係争中の労働問題を地域のみなさまに訴え、争議の解決を目指すためにこのように情宣活動を行なっております。
東京都働委員会ではこれまで計20回の調査と1回の審問(証人尋問)が行われました。昨年6月6日の審問(証人尋問)で、私たちは、末吉事務局長の暴行パワハラの事実と協会の不誠実団交、事業課課長代理の支配介入・不利益取扱いの実態を徹底的に暴き、証言しました。
そして、長期にわたる和解協議の末、事業課課長代理の支配介入と不利益取扱いの件は、今年3月24日、ついに部分和解が成立しました。これまでの事業課課長代理の言動や協会が団交で開き直って見せた態度は、業務遂行上も「適正な処理」とはいえず、協会の言い分も理屈の通らないものであったことが、第三者の目から見ても明らかとなったのです! 協会は都労委での和解の趣旨に従い、排除のない職場環境をどのようにつくっていくのかが、今後問われることになるでしょう。
しかし、不誠実団交の件はまだ残っております。呆れたことに末吉事務局長は事務局長という職責にもかかわらず、これまでただの一度も労働委員会に姿を現していません。審問にも最重要証人である末吉事務局長を出さないように策を弄する協会には呆れるばかりです。
2020年後半での都労委での審査は、不誠実団交を巡る和解に向けた協議が中心でしたが、審査中に行われた第9回・第10回・第11回団交では協会の相変わらずの屁理屈・ごまかしを私たち組合はその実態を都労委で暴き、協会から提出された書面では、もはや和解は不可能、後は結審→命令となると思っていましたが、12月15日の調査では、なんと!協会は和解したいと突如の方針転換。末吉事務局長には団交に出て来れない“特殊な事情”があると言い出しました。では、これまでの協会の主張は何だったのか!? 呆れるばかりですが、どんな“特殊な事情”があろうが、末吉事務局長の職務放棄と団交・労働委員会からの逃亡は決して許されることではありません!
さて、2020年、私たち南部労組・福祉協会は、2017年12月から中断していた団体交渉を再開し、柔軟かつ果敢に、働きやすく、働きがいのある職場を目指して闘ってきました。就業規則変更では協会と粘り強く交渉を行ない、少しずつではありますが、前進させております。
また、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、企業倒産や店舗の閉鎖で解雇・雇い止めされた(見込み)労働者は79,522人になっています*。このような情勢下、労働組合に加入している人が雇用者全体に占める割合を示す「組織率」は6月末時点で推定17.1%と、11年ぶりに上昇に転じたことが、12月16日の厚生労働省の調査でわかりました**。過去最低だった前年から0.4ポイント上昇です。新型コロナウイルスの影響で雇用者数が前年比94万人減った一方、組合員数は2万8千人増え、1,011万5千人となりました。パートタイムで働く組合員は前年から4万2千人増え、137万5千人と過去最多を更新。組合員全体に占める割合も0.4ポイント上がり、13.7%となりました。
正規・非正規問わず、不当解雇や雇い止め、退職勧奨、職場での嫌がらせ、ハラスメントを絶対に許さない労働環境は、労働者が団結し、声を上げない限り、手にすることはできないのです。
* 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について」2020年12月25日調査
** 厚生労働省「令和2年 労働組合基礎調査の概況 1 労働組合及び労働組合員の状況」2020年12月16日
私たちの活動はビラに記載してありますブログに詳しく掲載しておりますので、ぜひご覧になってください。このビラを手にした同様の職場の労働問題でお悩みの方も、何かあっても泣き寝入りしたり、諦める必要はありません。ぜひ南部労組へ労働相談をお寄せください!」
そして、締めのシュプレヒコール。
シュプレヒコール!(よし!)
福祉協会の不誠実団交を許さないぞ!
組合員排除を許さないぞ!
末吉事務局長の責任を追及するぞ!
末吉事務局長は団交から逃げるな!
末吉事務局長は団交に出て来い!
シュプレヒコール!(よし!)
全国の福祉労働者と共に闘うぞ!
全国の障害のある仲間と共に闘うぞ!
全都・全国の労働者と共に闘うぞ!
シュプレヒコール!(よし!)
南部労組・福祉協会は闘うぞ!
都労委闘争に勝利するぞ!
職場闘争に勝利するぞ!
南部労組・福祉協会は闘うぞ! 勝利するぞ!
闘うぞ! 闘うぞ!! 闘うぞ!!!
そして、お騒がせした地域の労働者のみなさんに、いつもの様に年末のご挨拶を。
「みなさま、本日が仕事納めの職場も多いかと思います。2020年は色々と大変な年でした。今年一年お仕事お疲れ様でした。最後の1日をがんばりましょう。そして、よいお年をお迎えください!」
…ということで、2020仕事納め情宣は、ここで当該組合員は出勤(事務所の大掃除)のために職場へ。結集していただいた仲間には9:30まで協会事務所前でビラ配布をしていただいた。
今回は陰に陽に協会からの妨害策動はなく、無事に平和な現場行動になったのはとても良かった(無駄な争い事は起こしたくないんでね…笑)。
これまで2年(2017年と2019年)の年末情宣で末吉事務局長を直撃し、参加してくれた闘う労働者・仲間と共に怒りのシュプレヒコールを彼にぶつけることができたが、今回はなぜか彼は出勤せず。残念至極ではあったが、2020年締めの12・28協会前“仕事納め”情宣行動を多くの仲間と共に貫徹できた。
2020年は新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延で、福祉の現場も労働者を取り巻く環境も非常に厳しい情勢の下に在って、そして、2020年末現在、感染拡大に全く歯止めが掛からないのが現状だ。
命が大切か、経済が大切か、どちらも大切なのだが、現・菅政権は大資本優先の経済政策に拘泥し、福祉や医療現場での感染拡大防止と現場労働者の疲弊には無策としか言い様が無く、また、感染拡大防止政策と切っても切れない中小零細事業者・労働者への経済支援・補償も場当たり的なものである。
この様な情勢を睨みつつ、パンデミックの収束を願うのは勿論のこと、困難な状況にある新たな仲間と共に、2021年も我々南部労組・福祉協会は闘う!■
…The end