12・7 さいたま市「障害者週間」市民のつどい 〜さいたま市精神障がい者当事者会“ウィーズ”展示&マイクロトーク〜

2024年12月4日(水)、月例の協会の職員会議「事務局調整会議」で、度会常任理事から「今月は12月3日から12月9日まで障害者週間です。事務局職員の皆さんもこの機会に各地で行われている行事に参加してください」とのお話がありました。
昨年の本組合掲示板BLOG記事でも触れましたが、職員会議はただの月一の報告事項であまり議論したりする余地もないし、協会以外の動向に触れることはほとんどないのですが、我々の仕事の本質に関わることについて職員に情報提供し、広く社会に目を向けるように度会常任理事は促してくれます(労使対決の最中ではありますが、このような職員へのアドバイスは良いことです)。

…ということもあり、また、以前からの知り合いである障害者労働組合の執行委員長のSさんからお誘いを受けて、埼玉県・さいたま市主催の「障害者週間」市民のつどいのイベントの一つである、さいたま市精神障がい者当事者会 ウィーズの「展示&マイクロトーク」に参加してきました。
Sさんはウィーズの運営委員でもあります。

12月7日(土)、10:30頃にプラザノース(さいたま市北区役所)に到着しました。
プラザノースの建物前の市民広場では作業所の物販コーナーやノーマライゼーション体験コーナー、障害者の就職相談等々の他、特設ステージでの歌や演舞、演奏が行われ、多くの市民で賑わっていました。
屋内イベントは残念ながらお伺いする時間が取れなかったものの、障害者団体の活動紹介や芸術作品の展示、障害者スポーツの体験、体を動かして健康増進スタジオ、心の健康の相談コーナーが開設されていました。

私がお誘いを受けたイベント、ウィーズのパネル展示や会員のみなさんとの談話コーナーでは、来年4月から始まる精神障害者のJRの運賃割引を中心としたパネル展示とそれにまつわる報告と“マイクロ”討論会が行われました。

参加した私は、これまで精神障害の人たちが除外されており、当事者がJRの運賃割引を求める運動をしていて、やっとJRの運賃割引制度の実現に至ったことを漠然と知っているだけでした。
この議論に着いていけるほどの知識は恥ずかしながら持ち合わせていませんでしたが、全国を飛び回っているバイタリティーの持ち主の司会のSさんの詳細なJR他の交通機関の運賃割引の現状や、ウィーズ事務局長のTさんの当事者運動の闘いに初めて教えられることがたくさんありましたし、JRの運賃割引より以前に始まった私鉄各線の乗車割引も地方によっては運用の仕方が異なっていたり、営業距離101kmの問題、廃止されつつある「みどりの窓口」、駅無人化問題など、障害者の移動に制限が生じる事態が起こっていることなど、あらためて勉強になりました。

私の勉強不足を棚に上げていうのはなんなんですが… ^^; はじめてこの問題を知る市民に啓発できる場である「障害者週間」イベントとしては成功ではなかったでしょうか。^^Yさて、Sさんから他の会員さんに私のことを“助言者”と紹介されましたので、「え〜、ちょっと待って。とんでもない!みなさんのお話を聞かせてもらう立場でしかないですよ〜」と私は答えましたが、自分が本業で関わっている知的障害福祉制度のこと、厚生省事務次官通知に基づく各地方自治体で運用されている療育手帳制度の現状から、WHOのICD-11の知的障害(知的発達症)の診断基準(-2SD以下)を適用した場合に軽度の人は知的障害の診断から外れてしまい、適切な支援や経済的な援助が受けられなくなる可能性、そして、いわゆる「境界知能」にある人の“生きづらさ”にどう私たちは対処していけるか…などを提起させてもらいました。

この「展示&マイクロトーク」イベントには、不勉強な私とは違う、ちゃんとした助言者として、元・全国障害者問題研究会で長年『みんなのねがい』の編集に携わっていたTさんも参加していました。
Tさんは障害者の参政権保障の運動に関わっており、障害者の移動の自由も含めて、「健常者」と比して正当な社会参加・政治参加の権利が侵害されている現状のお話が提起されました。
ちなみに、全障研出版部在籍中のTさんとはお互い機関誌編集者同士のつながりもあって、旧知の仲でもあります。『さぽーと』誌で原稿執筆の依頼先に行き詰まった時に、執筆者をご紹介いただいたりと大変お世話になりました。
このような機会に久しぶりにお会いすることができたことに、主催で司会進行のSさんにあらためて感謝いたします。

イベント会場にやってきた、さいたま市PRキャラクター「つなが竜ヌゥ」と参加者のみなさん

「展示&マイクロトーク」の会場は小さなセミナールームで開催されましたが、スタンプラリーの会場でもあったことから開放的な空間で、出入りも自由です。
語られる内容や話し合う問題はシビアで切実なものでも、ゆったり・まったりと会員のみなさんの思いを表せる、当事者会ならではの場でした。

精神障害と一言で言ってしまっても、医学的に分類すると統合失調症・鬱・双極性障害(躁鬱)・認知症・神経性障害・依存症・癲癇など様々ですし、その症状の現れ方も人によって様々です。そして社会生活を送る上での“困り事”も人それぞれです。
例えば、私の知っている当事者の事例で言えば、統合失調症で幻聴に悩まされていた人も精神科病院を退院して地域生活を送り始め、地域の人との交流によって、これは幻聴であることに自ら気づき、幻聴に惑わされることから解放された人を知っています。
逆に不幸な例として、社会で孤立してしまい、結果として自ら命を絶ってしまった人も身近にいます。

ある意味現実社会で直面せざるを得ない厳しさも生じる地域生活ですが、社会から孤立せずに当事者同士が交流できるこのような場はとても大切です。
このたびの「障害者週間」を契機として、物心両面の“生きづらさ”や“希望”について話し合える当事者会というものがあり、誰でもnormalな社会生活を送れるように直面する問題を共有し、社会連帯を求める当事者運動をつくっていけるように、公の役割として、地方自治体にはぜひ当事者会の情報について広報活動に努めていただきたいものだと感じました。

さいたま市精神障がい者当事者会“ウィーズ”の方たちのお話を聞いて、その思いを強くしたイベントでした。

…The end

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