投稿者「jaidunion」のアーカイブ

[日々雑感]この世は不条理に満ちている〜刑事事件にまでなった強度行動障害児者の療育を巡って〜

当該組合員が『さぽーと』(『AIGO』)誌の全国知的障害施設職員研究大会(以下、全国大会と略)特集号の為の写真撮影・取材に赴いていた頃*、十数年前になるが、ある県で行われた全国大会の分科会で自閉症児の療育場面の映像が紹介されていたのを目にした。
そこに写っていたのは、療育課題に集中できない対象児に、療育者が叱責と迄はいかないものの結構大きな声で、また、拘束と迄は言えないのかもしれないが対象児の身体を強く抑え込んで課題遂行を促している様子だった。
これを見て「え〜、これって酷くない?下手すりゃ虐待じゃないの?」と思ったが、分科会参加者は黙って真剣に聴講していたので、現場で働いている人間ではない当該組合員にとって、自閉症児療育の臨床とはこういうものなのかなぁ…と、なんともモヤモヤした気持ちになった事を今でも覚えている。

* 本組合掲示板BLOGの過去記事「[日々雑感]全国大会特集号について〜『さぽーと』編集部から見た「大会アラカルト」B-side〜」を参照。

2022年7月18日、毎日新聞のスクープ記事「福岡「療育」NPO、障害児らに馬乗りで拘束 睡眠中に施設に連行」が伝えたところによると、「知的・身体障害者らの支援を手掛ける福岡県福岡市のNPO法人さるくが、障害児らの「療育」や「生活改善」のためと称して自宅で寝ているところを拘束して運営する施設に連行したり、長時間馬乗りになって頭部を揺さぶったりする行為を繰り返していたことが、関係者への取材で判明し」、7月20日に福岡県警は、NPO法人さるくの理事長外1名を逮捕監禁・強要容疑で逮捕した。
法人代表は、TEACCHプログラムや応用行動分析(ABA: Applied Behavior Analysis)、PECS®(絵カード交換式コミュニケーションシステム)、筋弛緩・身体アプローチ等を基に開発した、障害福祉サービス制度外の自由契約による訪問セラピーにより、強度行動障害は短期間の集中的な介入によって問題行動は改善されるとしていた様である。 続きを読む

[職場闘争]第15回団交報告 part 2 〜第14回団交合意事項についての協会の見解を質す〜

part 1からの続きである。後半は、2021年8月25日に行われた第14回団体交渉の協会側団交団員による組合側団交団員の発言妨害についての協会の見解と合意事項についての協議である。

協会による組合側団交団員の発言妨害について

協会が団体交渉での誠実交渉義務を全く解っていない好例なので、第14回団交報告での遣り取りを再掲する。

(南部労組H特別執行委員) 日の出福祉園でも。大きな委員会で各担当の係があるじゃないですか…。
(三浦政策企画課兼事業課長) 日の出福祉園の委員会とはまたちょっと違うんですね、これは。
(古屋総務課長) 例として出さないでください。
(三浦政策企画課兼事業課長) それは全然、組織が違いますので。内部の会議ではないんですよ。
(南部労組H特別執行委員) 法定の委員会の話をしてるんです、法定の委員会を。参考になるかと思ってお話をしてるんです。
(古屋総務課長) 参考にならないです。
(南部労組H特別執行委員) なんで話も聞かないのにそういう…。参考にならないって、最初から拒絶するんですか?
(当該組合員) 基本的に協会はそういう態度なんですよ。
(南部労組H特別執行委員) 私たちの労働者代表選挙の在り方を示したときにも、それはそっちの話だって歯牙にもかけなかったですよね。どうなんですか、そういう姿勢って。

此の様に、組合側団交団員の職場の職員間の連携・業務遂行体制の事例から、協会事務局の問題に提言を述べ様とした処、一切聞こうとせず、「例として出すな」「組織が違う」「参考にならない」とH特別執行委員の発言妨害を行った。
此れについては、我が組合はその場で抗議し、撤回を要求したが、古屋総務課長はダンマリを決め込んだ後、撤回の弁もなく太々しい態度で「時間がないので、どうぞ話してください」、三浦政策企画課兼事業課長は「会議の形態が違うということを言いたかったんですが、その私が言おうとしたことも遮って話されていたので、古屋課長が言ってくれたことに同意したことは事実です。申し訳ありませんでした」と、恰も自分が先に発言妨害されたかの様な、悪いのはそっち(組合)で、古屋の言ったことに同意したことを詫びると謂う変な言い訳(笑)をして、2人共、組合の撤回要求なんかに意地でも従うもんか!という態度が見え見えであった。
この後、O常任理事が、話を遮らせ無い様にする、との事だったので、其の場は(本当に交渉が先に進まないので)其れで収めた。

ただ、其の後、此の件は放置できない為、2021年11月10日付で「第14回団体交渉における労使合意事項確認書(案)」を協会に送付。該当箇所を抜き出すと以下の通りだ。 続きを読む

[職場闘争]第15回団交報告 part 1 〜都労委和解後の初の団体交渉に末吉事務局長は出席したか?〜

2022年3月7日(月)18:00から、日本知的障害者福祉協会と南部労組・福祉協会との第15回団体交渉が協会事務局の入っているKDX浜松町ビルの裏手にある、浜松町TSビルにあるビジョンセンター浜松町 5階 F会議室で行われた。
協会側の団交参加者は、O常任理事・古屋総務課課長・三浦政策企画課長(兼事業課長)・協会顧問弁護士の4名。組合側の団交参加者は当該含め南部労組5名。

事務局長・末吉は出席せず

本組合掲示板ブログのタイトルから、もしかして「え?末吉事務局長は出て来たの?」と思われた方も居たかもしれないが、当然の事乍、出て来なかった。

毎度の事だが、団体交渉開催要求書で次の様に、事務局長を団交に出席させる様に要求した。

2.団交出席者
(協会側) 会長・理事等本件につき解決能力を有する経営責任者及び貴会事務局を管理する立場であり、貴会事務局職員を指揮監督し、事務の執行にあたる事務局長、並びにその他管理職等

不当労働行為・日本知的障害者福祉協会事件の都労委第30回調査では、事務局長・末吉が出席できないならその理由を書面で示すこととしていたことから、2月25日付で協会からその理由書面が我が組合宛にメールで届いた。

「本年1月16日付けで送付のありました団体交渉開催要求書におきまして、本会側の参加者として末吉事務局長の参加を要求されておりますが、末吉事務局長につきましては、 xxx、xxxxxxxxxxxxxxxxxxx、xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxおります。そのため、当日につきましては、常任理事のO、総務課長の古屋、政策企画課長の三浦、I弁護士の4名にて出席をいたします。」

との事だった。
尚、上記のイニシャル表記及び伏せ字表記は東京都労働委員会での和解に従い、当該組合員の配慮に拠る。協会も一応、都労委での和解には従っている。

なので、其れについてはとやかく言う事も無いのだが、団交では事務局長・末吉の欠席理由と今後の団交の在り方について、和解協定に則り、然る可き責任者の団交出席について要求して行かなければならない。
よって、第15回団交の前半戦は、都労委での和解を協会がどう理解し、どういう対応を今後行っていくのかについて話し合った。 続きを読む

[職場闘争]2013年4月1日に何があったのか〜末吉事務局次長(当時)による暴行・パワーハラスメント事件〜【続編】

【後編】が、リアルな末吉事務局次長(当時。面倒なので以下、殆どの登場人物の役職名は略すので悪しからず)の暴行・パワーハラスメント事件の経過で終わってしまった為、是迄の団交報告他でも記して来た事の繰り返しも含まれるが、協会がその後どういう対応を取ったかについて述べる。

配布されてもいない就業規則を机に投げつけた?

第1回団交でこの事実について、その時は団交に出て来た末吉に直接質問をぶつけたところ、「それは最初Iさん(当時の事務局長)が対応したが、こちらが止めようとした」「(当該が)就業規則を机にバーンと投げつけたから」等とおかしなことを言い出した。
は?投げつけた事実なんて無いんだが…。
それに加えて末吉は「前向きに一緒にやっていこうという姿勢ではなかった」等と意味不明なことを言っていたが、違法に勝手に就業規則を変更されて、黙っていられる訳がなかろうが!
そんなこんなで、当時の協会顧問弁護士の提案もあり、第2回団交で両者の言い分を書面で提出しようという事になった。 続きを読む

[職場闘争]4・26南部春季統一行動 協会前情宣行動〜三合労ゆにおん同愛会分会連帯アピール〜

2022年4月26日に行われた南部春季統一行動の福祉協会の抗議・情宣において、福祉協会の団体交渉にも度々参加している、南部労組特別執行委員のH氏(三多摩合同労働組合・ゆにおん同愛会)から連帯挨拶を頂いた。

ゆにおん同愛会のBLOG「なんくるブログ」に当日の連帯挨拶の全文が掲載されているので、ここに転載させて頂く。

是非、公益財団法人日本知的障害者福祉協会にはこの連帯挨拶に耳を傾け、障害の有る人とその支援者・福祉労働者のdecent workの実現の為に、そして、social work実践の為に、社会福祉全国団体のその足元から、労働組合の役割と存在意義をよく理解して欲しいものである。 続きを読む

[職場闘争]4・26南部春季統一行動 協会前情宣行動を打ち抜く!

2022年4月26日(火)、今日は南部地区労働者交流会の4・26南部春季統一行動、日本知的障害者福祉協会(浜松町)→学研(五反田)と2現場を貫く社前抗議行動、“山手線外回り”行動で闘った(呼びかけビラ)。
前記事で報告した不当労働行為救済申立 日本知的障害福祉協会事件の和解決着後、初となる現場行動で、当日は全1日の指名ストライキを打ち抜き、17回目の現場行動を敢行した。

「おはようございます!」と、いつもの朝のごあいさつ

8時30分から福祉協会事務局のあるKDX浜松町ビルの正面と裏手の二手に分かれ、福祉協会闘争の経緯と現状、そして都労委での和解協定書(写)を転載した情宣ビラ『JAID UNION News No.17』を配布、ビラの受け取りもよく、通勤途上の労働者やKDX浜松町ビルに入館する人々の手に渡って行った。

ビラ配布後、集まってくれた全都の闘う労働者・障害福祉関係者の仲間と共に、9時30分から抗議・情宣集会が始まった。
当該組合員から経過報告として、組合加入・団交要求から、団交からの末吉事務局長の逃亡、労働委員会闘争の和解決着の経緯、そして、2013年に起こった末吉事務局長による暴行パワハラ事件が未解決のまま、いわゆる「パワハラ防止法」(労働施策総合推進法30条の2)施行によって新設された協会の「職場におけるハラスメントの防止に関する規定」なる規定の欺瞞性を報告した。 続きを読む

[職場闘争]不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第30回調査報告〜争点1 不誠実団交の和解により、全面和解決着〜

不当労働行為救済申立・日本知的障害者福祉協会事件 第30回調査が、2020年1月20日(木)13:30から東京都労働委員会審問室において行われた。協会側は協会顧問弁護士と古屋総務課長、三浦政策企画課長(兼事業課長)。我々組合側は当該組合員の他、南部労組の仲間3名が集まってくれた。

争点1の不誠実団交(団交拒否)の件について和解が成立、和解協定書の調印となり、ここに2018年2月23日の不当労働行為救済申立から約4年に亘る労働委員会闘争が幕を閉じた。

改めて本事件(争点1)の経緯を記しておこう。 続きを読む

[告知]社会福祉士資格取得 part 1 〜何故、資格取得を目指したか〜

当該組合員は、2022年2月6日(日)に行なわれた第34回社会福祉士国家試験を受験し、合格。4月13日、拙宅に社会福祉士登録証が届いた。
…ということで、これからは堂々と社会福祉士」“Certified Social Worker”と名乗れる。とは言っても、(今のところ)実務者ではないので、単に試験に合格して、社会福祉士登録したってだけではあるが…。

社会福祉士を目指して某一般養成施設の通信課程*で学んでいることは、協会には言っていなかった(自腹で受講していたし、特に言う必要も無い)ので、2022年4月1日の月例の協会事務局の職員会議(協会では「事務局調整会議」と称している)で、さりげなく発表。
職員会議で隣に座っていた、団交や都労委で遣り合っているO常任理事と、社会福祉士養成所のK専任教員には「おめでとう」と言ってもらえたのは、ちょっと嬉しかった。しかし、その他の当該組合員に敵対的な管理職連中は顔が引きつって完全に固まっていた。(笑)
又、仕事中の会話から小耳に挟んでいて何となく勘付いていたが、社会福祉士養成所の現担当職員のY君も同様に、第34回社会福祉士国家試験に合格していたとのこと。その向学心・向上心・仕事への情熱や天晴れ。おめでとう!と言いたい。
当該組合員含めて、一気に協会事務局に2人の社会福祉士が誕生したことになる。

* 因みに協会の社会福祉士養成所ではない。理由は後述。

ただ、専門性や能力とは関係なく、情実人事が幅を利かせている日本知的障害者福祉協会の事務局に居ても社会福祉士の資格を活かせることはほぼないばかりか、ほとんどの職員が無資格者なのにも拘らず、資格を持っている事によって、かえって煙たがられる可能性の方も高いので(以前、フレームアップで退職に追い込まれた社会福祉士養成所のY氏**の様に)、専門的知見を有する有資格者の待遇向上が今後の協会の職場闘争の争点になる?…かもしれない。

** 事の顛末は、過去記事の「[職場闘争]組合加入から公然化・団交要求までの道程 part 1」を参照の事。

それは兎も角、何で当該組合員が社会福祉士になったのかを、告知と共にその理由を少しだけ紹介しようと思う。
本記事は自分語りが多いので、ご勘弁を。 続きを読む

[職場闘争]2013年4月1日に何があったのか〜末吉事務局次長(当時)による暴行・パワーハラスメント事件〜【後編】

【前編】からの続きである。
2013年4月1日(月)に起こった事務局次長(当時)末吉による当該組合員への暴行・パワーハラスメント行為の一部始終を当該組合員が当時認めたメモから再現する。

尚、本記事を書いている自分でさえ、当時の事を思い出すと生々しい記憶が蘇り(フラッシュバック)、心中穏やかでは居られないので、ハラスメント被害者の方は閲覧注意です。この時点で少しでも嫌な気分になったら、ブラウザバックをお勧めします。


改定就業規則が施行日になっても職員に配布されない

2013年4月1日(月)10:30から職員会議「事務局調整会議」が行なわれた。
この日は「財団法人」日本知的障害者福祉協会が公益法人制度改革(公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律)によって「公益財団法人」となった最初の日である。
そして、公益財団法人移行に伴って協会の規程類も見直され、就業規則もその類に漏れず、出退勤時間も変更になり、この4月1日から施行されることになった*
尚、この就業規則変更(案)は、2013年3月1日(金)の職員会議で職員に配布され、一通り事務局次長(当時)の末吉が職員に説明を行ない、2013年3月5日の理事会の承認を得るとの事だった。この3月の職員会議の席上、当該組合員(当時は組合には加入していなかったが)は「就業規則変更に当たり、労働者代表の意見書を添付して、労基署に提出するんですよね?」と尋ねたところ、I(前)事務局長**がブスッとした口調で「そうだよ!」とぶっきらぼうに答えていた。

* この出鱈目且つ違法な就業規則変更については、後程別記事でUPする予定。
** 厚生労働省の元ノンキャリア官僚。所謂“天下り”である。

しかし、理事会で承認された改定就業規則がこの施行日当日になっても職員に配布されていないばかりか、この職員会議に於いてすら、何時迄経っても就業規則が配布される気配がない。そうこうしている内に職員会議終了がI事務局長から告げられた。
先月の職員会議の席上で当該組合員が念押し確認していたにも拘らず、当日から適用されるはずの就業規則が施行日になっても職員に配布されていないことについて、どういうつもりだ?と思った当該組合員は「就業規則どうしました?配布されていないんだけど?」と質問したところ、ナント!事務局長のIは、悪怯れる様子もなく、担当だった水内総務課係長(当時)***に「配っていないなら、皆に配っておいてよ」と指示をしたのだった。

*** 後に組合に不当労働行為で申し立てられる(2018年2月23日付「不当労働行為救済申立書」参照)。その後、2020年3月24日に和解続きを読む

[職場闘争]2013年4月1日に何があったのか〜末吉事務局次長(当時)による暴行・パワーハラスメント事件〜【前編】

2022年3月7日(月)の職員会議(協会では「事務局調整会議」と言っている)で、新規定である「職場におけるハラスメントの防止に関する規定」他が職員に配布され、それに対して当該組合員及び我が組合は「就業規則等変更案に対する意見書」を協会に提出したのは以前の記事で報告した通りである。 そして、それに対する協会の回答が3月18日(金)の労働者代表選出の際に職員に配布された。

0ゼロ回答なのは予想通りであったが、その言い訳タラタラが何とも秀逸(?)で、ツッコミ処満載なのだが、ここでは一つだけ取り上げる(3月18日に当該組合員もその場で苦言を呈し反論したが、ここでは割愛、後は団交で追及する予定)。 続きを読む