[日々雑感]MS-Access 実行時エラー ‘3340’:「クエリ’xxxx’は破損しています。」への対処法 〜「飲水思源」を想う〜

今回はコンピュータのお話。職場の問題ともそんなに関係がない…訳でもないネタだが、困っている人は協会の職場内外にもいらっしゃるかもしれないと思ったので、事務連絡を記事にした。そしてついでに、当該と同世代の人達、知っている人には懐かしいと思うので、息抜きの思い出話も。コンピュータの話なんて興味ない!という方はこの辺からどうぞ。

2019年11月14日、福祉協会の基幹会員管理関係のデータベース・システムのアプリケーション開発の基になっているMicrosoft社のAccess(Jet Database Engine & Aplication開発ソフトウェア)で、Update Queryを実行しようとすると、「実行時エラー ‘3340’: クエリ’xxxx’は破損しています。」とアラートが出て、処理が行われなくなってしまった。
こんなエラーメッセージは初めて。「え〜?何で…?」と言う訳で、インターネット上で同様の現象について調べてみたら、Microsoft社のweb siteにこの様なお知らせが載っていることに行き着いた。

どうも、2019年11月13日のWindows OSのupdateに依ることが原因らしい。全く余計なことしてくれるぜ。で、しかも、修正パッチは12月10日とのこと*。各フォームやレポートでデータの整合性を保持するために、バックグラウンドで実行させているUpdate Queryがエラーを起こすとレコードの保存や自動的に処理させていた“名寄せ”に支障を来す。一時的な対処法、SQLの構文書き換え例も載っていたが、バックグラウンドで実行している全てのUpdate Queryを変更することは、かなりシンドイ作業だ。

* 2019年11月26日に再確認してみたら、MS-Accessのversionにもよるが、修正パッチの配布が早まったので少し安心。

「どうしてくれるんだよ – -#」ということで、已む無く、2019年11月13日のupdate前の状態に戻さなくてはならない。システム復元を試みるも Anti-virus ソフトが邪魔をして失敗し、Anti-virus ソフトの機能を一時全停止にして、再度システムの復元を試み、念の為、Windows updateの自動更新を解除したら、とりあえず、元に戻って一安心した。やれやれ酷い目に遭った。

ここからは、思い出話。

かつて、Windows 95がリリースされる前、まだ協会事務所のメインのコンピュータがNEC PC-98xx(Intel 80386や80486搭載マシン)で Operating SystemもMS-DOS(PC-DOS)時代、基幹データベース・システムに「F1-DATABOX」というカード型データベース・ソフトウェアを使用していた頃、拡張性と冗長性に不満を感じ始め、処理能力も限界に達し、ある日突然、データが全てぶっ飛ぶという、恐るべき事態になった**。また、外部業者に依頼してNetWare*** 3.1 + R:BASE****でPCネットワークと施設実態調査のデータ集計システムを構築しようとしたが失敗。Windows 95にデフォルトでTCP/IPが実装されたことから、その時に購入したが放置状態にあったDELL ComputerのWindows 95マシンと新たに導入したDEC*****のWindows NT 4.0 Work Stationマシンで、1996年に事務所内のPCネットワーク構築に難なく成功。1998年に、MS-Access 97に移行。データベース・システムを作り直した。
別に私はプログラマやSEでも無い素人だったが、PCネットワーク構築とデータベース設計、各業務処理の為のアプリケーション開発を行った。素人が「SQL」「VBA」「DAO」だとリファレンスを引き引き作成するのは大変だったが、他にできる職員が協会事務局にいなかったから、事務分掌の編集・出版とは関係ないが、『さぽーと』誌の購読者管理も会員管理を兼ねている為、基幹データベースの整備もやらざるを得なかった。
その後、少しずつ改良を重ねて行き、本来業務である会員管理・『さぽーと』誌の購読者管理の他、会費計算・集計や購読料管理・請求、そして、(原則、毎年発行の)『全国知的障害施設・事業所名簿』の調査・データエントリ・入稿・編集の一体的なシステムにまで活用できるように発展させていった。というよりも、会員管理や『施設名簿』は障害者自立支援法施行による新施設体系へ対応を可能とする為には何が何でも、早急に行わなければならなかった(その過酷さと言ったら、今思い出してもキツイ仕事だった…。~ ~;)。

41bordBtQ6L._SX354_BO1,204,203,200_** 小まめにバックアップを取っていたから何とか復旧できた。コンピュータに詳しかった当時の総務課主任のHさんが既に退職していて、他の事務局員は誰もどうしていいか解らないという状況の中で自分で何とかするしかないという極限状態… ; ; 。この苦い経験から、蒲地輝尚(著)『はじめて読む8086』(アスキー 1987)で、基礎の基礎から、コンピュータとは何かを学んだ。MS-DOSはともかく、マシン語やアセンブリ言語も出て来て、完全に理解するのは難しかったが、なぜコンピュータは動くのか、がよく解る良書だった。おすすめです。
*** かつてあったアメリカのソフトウェア企業のNovell社のNetwork Operating System
**** かつてあった(?)アメリカのソフトウェア企業のMicroRim社が開発したRelational DataBase Management System
***** かつてあったアメリカのComputer Manufacturerの一つ、DEC(Digital Equipment Corporation)社のこと。1997年にCompaq社に吸収され、Compaq社も2002年にはHewlett-Packardに吸収された。いいコンピュータだった。

この辺から職場闘争絡みの話になる。

2019年現在でも、1998年に作成したデータベース・システムが協会事務局で使われていることになろうとは思いもよらなかったが、MS-AccessのJet Database Engineの処理能力にも限界があるので、SQL Server + MS-Accessに基幹データベース・システムをアップグレード、強化し、併せて事務局内のネットワーク・トラフィックの改善やデータの保全性・可用性の向上を図ろうと思っていたところ、なんだかよくわからんうちに、理由も告げられず、引き継ぎも碌に行われず(指示もされず)、私はOA/ITのシステム担当から外されてしまったのであった。
フツーの職場だったら、いついつから担当をだれそれに引き継ぐから…とか言うだろ(但し、会員管理業務だけにはまだ私の名前が残っている)。この辺の事情については、1回団交2回団交をご覧頂きたい。

さて、そういう人の苦労も知ってか・知らずか、敢えて無視しているのか、事務所内のネットワーク環境も変化し、レコード数も膨大になってしまい、データベースとしてのパフォーマンスがなかなか厳しくなっているにも拘らず、今でも、私が設計・改良していた頃から、ほとんど進歩や改訂もなく、当たり前の様に某担当部署は使っている様だが、ちゃんと運用できてる?大丈夫か?
技術的な部分は外部業者に丸投げしてもいいだろうが、業務遂行に何が必要か、どういう設計思想に基づいて運用するかは、After all, 自分達で考えなければならないのだが、協会事務局管理職達は解っているのかな?

先ずは、データベースとは何か?の基本的知識として、Edgar F. Codd博士の論文 “A Relational Model of Data for Large Shared Data Banks”でも読んでおきなさい。


「飲水思源」******という言葉が在る。

******「落其實者思其樹(其の實を落とす者は其の樹を思い) 飲其流者懷其源(其の流れに飲む者は其の源を懷う)」−−南北朝時代の中国の詩人・庾信の詩「徴調曲」から

狡兎死して走狗烹らるの意味するところも知らない様では、協会事務局管理職達が知っているとは到底思えない(知って居たなら、失礼)。だからこそ、福祉協会事件・都労委審問でも、空気や水の様に其の利便性を享受して居乍ら、其の源に個々の職員の努力や成果、業績が在った事を忘恩し、一切触れず、自分達に都合の良い事だけを主張すると言う呆れた陳述・証言を行い、我田引水して恥じ無いのである。


最初の話に戻るが、前述のWindowsのupdateで不具合が生じ場合は、「組合掲示板ブログを見ました!」と言えば、“優しく”対処法を教えてあげるから、遠慮なく、当該組合員まで訊きに来給え。(笑)

…The end

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