日々雑感」カテゴリーアーカイブ

[閑話休題]“上司は偉い”のドグマ〜『さぽーと』2019年2月号・3月号セミナー「福祉職場におけるノーレイティング設計」から〜

『さぽーと』2018年5月号から福留幸輔氏(株式会社生きがいラボ代表・社会保険労務士)が連載している、セミナー「福祉職場におけるノーレイティング設計」。読者諸氏はお読みになっていらっしゃるだろうか。
2019年3月号をもって『さぽーと』誌での連載は終了するが、福留氏も11ヶ月分の長期連載を精力的に熟してくださったことには敬服する。また、連載中、編集サイドの意向や疑問にも真摯に、快く応じてくださったことも感謝に堪えない。

「No Rating型人事制度」の全体像は本誌の連載記事をお読みいただくとして、従来の人事給与の在り方とは違う、従業員への点数付けやランク付けに依存しない、組織の目指すヴィジョンとそれに準じた、あるべき人事制度の在り方を模索し、労働者のキャリア形成へのモティヴェーションを図る、マネジメントへの新しい視座を与えてくれた。
その全てを実行することは、日本的会社組織において、乗り越えなければならない困難さはあるかと私は思うのだが、組織の理念と労働者の情熱が営利企業に比べて、大きな比重を占める*非営利組織や福祉業界においては、制度設計がしっかり出来れば、うまく適合するのではないかと氏は連載を締め括っている。

* 付け加えると、当該組合員の考えとしては、それがdecent workでなければならない。 続きを読む

品川区集会室使用規制違法裁判(第1回口頭弁論)のお知らせ

私たちは東京都南部地区在勤の労働者で結成された地域合同労組の東京南部労働者組合(南部労組)です。

これまで私たち組合は、品川区の区民集会所を利用してきましたが、2016年に品川区は団体登録の更新を求め、団体構成員全員の個人名簿の提出と「品川区民以外の利用は認めない」旨の要求を行い、事実上の利用制限を課してきました。これまでは団体の事務所が品川区にあれば利用できていたにもかかわらず、です。私たち南部労組の組合員は品川区民だけではありませんし、労働組合の集会の性格上、全都・全国の労働者も参加するものです。

このような個人名簿の提出や区民以外の参加を認めないなどという品川区の対応は、プライバシーの侵害であることも明白な上に、公の施設の利用を妨げてはならないことを規定した地方自治法第244条に反する不当なものであり、集会・結社の自由、検閲の禁止、通信の秘密を謳った憲法第21条に対する重大な侵害です。これまで、品川区の区営集会所の利用制限について品川区に情報公開を要求し、利用制限の撤廃を求めて、品川区民・集会所利用者に抗議ビラ配布やアンケート調査を行っておりましたが、2018年12月18日、南部労組を当事者として、品川区を相手に訴訟を提起しました。まずは窓口で登録申請手続きを受け付けないことに対し、「不作為の違法行為」として訴える内容です。

2018年6月、新宿区のデモ公園使用規制が新聞記事等でも焦点化したように、この間公園や集会室など公共施設の使用規制が、他区においても一気に進んでいます。憲法違反であり、違法な集会・デモ規制を許さず、戦争と治安管理強化の攻撃に対する抵抗ラインを共につくりあげていきましょう!

品川区集会室使用規制に対する不作為違法確認等請求訴訟の第1回口頭弁論は以下の通りです。

【日 時】2019年3月5日(火)午後1時30分~
【場 所】東京地方裁判所 803号法廷

多くの労働者・市民の皆さんに傍聴を呼びかけます!

…The end

謹賀新年 〜Feliĉan Novjaron!〜

first sunrise 2019 600mm

2019年の初日の出

あけましておめでとうございます

旧年中は我が組合への多大なるご支援をいただき厚く御礼申し上げます。本年も引き続きご厚情賜りますようお願い申し上げます。
生きづらさを抱えるみなさん、闘う労働者のみなさんの前進と勝利、そして、戦争や搾取、差別、雇用不安のない平和な社会が世界に訪れるようにがんばりましょう!

2019年1月1日

東京南部労働者組合・日本知的障害者福祉協会
組合員一同

日本障害者協議会(JD)「“碍”の常用漢字化についての要望」に思うこと

編集者稼業をしていて、ここ十数年来多く見られる「障害」の「害」の字を平仮名にして「障がい」とする交ぜ書き表記。個人的にはどうしても違和感が拭えません。
「害」という漢字にはnegativeなイメージがあるため、「がい」と平仮名書きにしたいという気持ちはわからなくはないので、月刊誌『さぽーと』では、原則として「障害」表記を使用しますが、敢えて表記を統一せず、基本的にその執筆者の意向にまかせています(その記事・論文の中で字句の統一が取れていればOK)。
しかし、本来「障害」の「害」は本字の「礙」または俗字の「碍」であり、「障礙(障碍)」は「しょうげ」(呉音)と読む仏教用語*が元の様です。

* 釈迦は我が子に「羅睺羅(ラーフラ)」=“障碍”と名付けたとか。

また、白居易の漢詩「春日題乾元寺上方最高峰亭」

危亭絕頂四無鄰  危亭の絶頂では四方に相接するものがなく
見尽三千世界春  三千世界の春を見晴るかす
但覚虚空無障礙  ただ上空に遮るもののないことを知り
不知高下幾由旬  その高さは計り知れない
廻看官路三条線  首を廻らせて都大路を眺めれば三本の線に過ぎず
却望都城一片塵  振り返って城市を望めば一片の塵に過ぎない
賓客暫遊無半日  客はここでしばらく遊んでも半日と滞在せず
王侯不到便終身  王侯は一生やって来ることもない
始知天造空閑境  初めて知った天の造ったこの閑静な境地は
不為忙人富貴人  多忙の人や富貴の人のために造られたのでないことを

この中に「障礙」の言葉が見られます。本来の意味での使われ方ですね。 続きを読む

[日々雑感]「組織の統制(?)・ハラスメント職員研修」について

随分時間が経ってしまったが、以前本掲示板ブログのこちらの記事で取り上げた、財務省前事務次官の記者へのセクハラ発言を受けて、2018年5月9日、幹部約80人を対象に、弁護士(菅谷貴子氏)を講師に迎えて、財務省でセクハラ防止研修が行われた。冒頭、講師から「財務省の感覚と世の中の常識が非常にずれている。対策をしっかりやっているというアピールのためにこの研修会が開かれているとしたら、それは全く意味がない」とヒジョーに辛辣な言葉から始まったようだ*。尚、「セクハラ罪はない」という暴言を吐いた麻生太郎財務大臣はこの研修会には参加していない。

* こちらの新聞報道(朝日新聞「財務省でセクハラ研修 講師「世の中の常識とズレてる」2018年5月9日)も参照。

さて、以前本掲示板ブログでは、協会の末吉事務局長の“暴言暴行パワハラ事件”についての回答書や不当労働行為救済申立書に対する答弁書にあった、当該組合員が「病院や警察に行かなかったから暴行は無かった」等という戯言を揶揄・批判させてもらったが、いくら組織防衛や保身の為とは言え、「世の中の常識とズレている」ことを言っているのは協会も同様であり、以前行われた全協会事務局員を対象にしたハラスメント研修は全く活かされていないんじゃないか?と思わざるを得ない。…という訳で、その、以前行われた協会事務局のハラスメント研修について紹介してみたい。 続きを読む

「障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なのか」〜ビデオニュース・ドットコムより〜

前回記事で取り上げた問題が、インターネット配信専門のニュースサイト「ビデオニュース・ドットコム」の中の番組「マル激トーク・オン・ディマンド」で取り上げられ、放送されました。ゲストは日本障害者協議会(JD代表の藤井克徳氏です。実に時宜を得た企画です。
無料視聴できるのはダイジェスト版ですが、それでも中央省庁・地方公共団体の障害者雇用「水増し」問題や障害者雇用、障害者の普通に暮らせる社会への氏の見解の一端を窺い知ることができる良番組ですので、ぜひ(できれば有料会員登録して全編も)ご視聴ください。

“そもそもこの人たちは、障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なことなのかを本当に理解しているのだろうか。

中央省庁の8割が、雇用している障害者の数を水増ししていたという。

去年の段階で、国の行政機関の障害者雇用率は法律で定められた2.3%をクリアしているとされていた。しかし、厚生労働省は8月28日、去年6月1日時点で国の33行政機関の障害者雇用率が実際は1.19%にとどまっていたことを公表した。実際に雇っている障害者の数が、法律が要求している数よりも3,396人分不足していたことになる。水増しは地方自治体、立法府、司法にまで拡がっていた。

42年前に障害者の法定雇用率が定められてから、民間企業は雇用率を達成するために努力を続けてきた。制度が導入された当初の雇用率は1.5%だったが、去年の実雇用率は1.97%まであがってきていた。一定の規模を超える民間企業に対しては、法定雇用率が達成できない場合、不足分に対して「障害者雇用納付金」の名で一人あたり5万円のペナルティまで課されているが、行政機関については、性善説が前提にあるため、ペナルティは設けられていなかった。そもそも率先して障害者雇用を推進する立場にある行政機関で不正が行われていたことは想定外のことであり、障害者たちに一様に大きな衝撃を受けている。

日本障害者協議会代表で自らも視覚障害がある藤井克徳氏は、中央省庁が水増しをしてきたことで、障害者の雇用機会が奪われてきた現実があると指摘する。実際、公務員試験で上位の成績を修めながら採用されなかった障害者もいる。

藤井氏はまた、政府がこのような不正を行っていると、政府が発表するデータが信用されなくなることも懸念する。結果的にここまでの日本の障害者の雇用をめぐる政策は、水増しされたデータを元に実行されてきたことになり、その正統性さえ揺らぎかねない。また、民間企業を指導する立場である省庁がこのようなことをしていては、民間企業も本気で障害者雇用を進めようとしなくなることが危惧されると、藤井氏は語る。

今年4月から、障害者の法定雇用率は民間企業2.2%、国・地方公共団体等は2.5%に引き上げられた。しかしこの数字は現在、日本の人口全体に占める障害者の割合が7.4%であることを念頭に置くと、依然としてかなり低い水準にとどまっていると言わざるを得ない。藤井氏はその背景には、効率や生産性を理由に障害者を排除する考えが根強く残っていると指摘する。

障害者雇用は、障害者にとっての安定した収入の場を保証するだけではなく、職場環境をより働きやすいものに変え、仕事の内容に豊かさと幅を持たせる効果がある。障害者が生きやすい社会は当然、健常者にとっても生きやすい社会になるからだ。ことに政策を立案する立場にある政府機関では、政策決定過程に当初から当事者である障害者が参画していることが、実効性のある政策を作成する上でとても重要になる。

障害者がともに働くことにどういう意味があるのか。なぜ、障害者を雇うことが社会にとって重要なことなのか。障害者問題に長年取り組んできた藤井氏と、社会学者の宮台真司、ジャーナリストの迫田朋子が議論した。”

──「障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なのか」マル激トーク・オン・ディマンド 第909回(2018年9月8日)より

…The end

[日々雑感]国及び地方公共団体の障害者雇用率「水増し」問題を許してはならない!〜知的障害者の雇用義務化を巡る経過と共に〜

今から20年くらい前、日本知的障害者福祉協会の事務局が東京都港区西新橋にあった頃、私は通勤に営団地下鉄丸ノ内線利用し、霞ケ関駅で降りて、事務所まで14~5分の道程を歩いて通っていた。
朝の丸ノ内線の車内では当時の厚生省児童家庭局障害福祉課のW専門官とよく一緒の車両になった。W専門官は『AIGO』(現・『さぽーと』)誌の編集会議にもたまに出席してくださっていたし、厚生省への原稿依頼の際、電話でお話をしていたが、私は、当時は(今も)“ペイペイ”(自虐的に使っているのではなく、かつて面と向かって言われた→詳細はこちらを)だったので、私が「愛護協会」の事務局員だとは気付いてはいなかったようだった。

そして、いつも乗っている車両には、肢装具を身に着け、杖を突いている身体に障害のある女性も乗っていた。丸ノ内線は主要ターミナル駅に停まる為、通勤ラッシュが凄まじく、その女性はさぞ大変だったろうと思う。実際、発車停車でよろけて倒れ、気付いた他の乗客らがシートに座らせたり、私も体を支えてあげた事があった。彼女は私と同じく霞ケ関駅で降りていたようだったが、何処に行くのだろう?何処に勤めているのかな?と気になっていた。
そんなある日、用事があって(当時は…ここ数年来“仕事では”厚労省の合同庁舎に入館したことがない、事情は本ブログの他の記事からご察しください)厚生省の入る中央合同庁舎5号館の高層階行きエレベータに乗ったら、彼女が行き先階ボタンのパネルの前にある丸椅子に座り、乗客の行き先階ボタンを押す係をしていたのだった。彼女は厚生省(?)のエレベーターガールだったのか!と謎が解けたと同時に、中央省庁もこのように障害のある人を雇用しているんだなと思ったものだった。

さて、本題に移る。 続きを読む

止めるぞ!土砂投入6・9集会〜軍事基地で辺野古の海をつぶすな〜

昨年の・沖縄県民大会に呼応する首都圏行動8・12池袋集会&デモ、今年の辺野古新吉建設NO!!首都圏大行動2・25池袋集会&デモの実行委員会が、首都圏での辺野古に基地を作らせないための運動を継続・発展させるために、参加各団体の連絡会として「辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会」(略称:「埋めるな連」)を結成し、当該も賛同団体の一員としてこれまで実行委員会に加わってきましたので、南部労組・福祉協会の組合活動とは関係ありませんが、ご報告いたします。 続きを読む

[日々雑感]病院や警察に行かなかったから暴行は無かった!? 〜職場で何かあったらすぐに110番…いや#9110?〜

ここ何回か連続して過去の団交報告を本組合掲示板ブログにUPしている。末吉事務局長が団交出て来ていたときに何を話していたか、事情を知っている者には面白いのではないかと思うのだが、記事を書いている当該も殺伐として来るし、協会の内情を知らない読者が読んでも大して面白くはないのではないかと思ったので、今回は少し笑えるネタをUPしよう。とは言え、職場闘争ネタではある。

2013年4月1日に起こった末吉事務局次長(当時)から当該組合員は暴行・暴言・吊るし上げ行為等パワーハラスメントを受けたことはこれまで何度も本ブログで取り上げた(因みにこれは当該の記録を基にした事実経過、こちらは事務局長記憶による末吉事務局長の記憶による事実経過)。紆余曲折を経て、目撃者・関係者からの聞き取り調査が行われ、協会顧問弁護士による、その回答が2018年1月10日になってやっと組合宛に届いた。
その回答は回答者の名前が伏せられてはいるものの、大体誰が回答したかは容易に想像できるもので、あえて名前を伏せる必要があるのか疑問だが、回答者が回答しやすようにという配慮からなので致し方ない。その回答の中には現協会管理職たちの当該に対する悪意に満ちた嘘回答が満載で全文紹介したいところだが、本記事とは別に検証する記事を書こうと思う。 続きを読む

[職場闘争]第1回団交報告 part 3 〜「魚は頭から腐る」ということ〜

第1・第2回団体交渉には末吉事務局長は出席していた。それは事務局長として当然の職務であることは言うまでもない。その後、第3回団体交渉から逃亡を図るのだが、本記事を書いている現時点(2018年3月現在)で考えてみると、当該組合員への暴行パワハラ事件だけに限らず、1回団交で組合に嘘の回答をしてしまい、引っ込みがつかなくなってしまった結果、協会は責任者であり当事者である末吉を団交に出席させられなくなったのも一因ではないかと思われる。当時は怪しい回答だなとは思っていても、嘘をついているとはさすがに思わなかった。
最初から誠実…と言うか正直に対応していれば、組合と当該から不誠実団交で不当労働行為救済申立などということにはならなかったのではないか。組織ぐるみの隠蔽体質がこのような余計な事態(使用者・労働者双方にとって)を生んだのである。 続きを読む